🇺🇸 Captain Beyond (キャプテン・ビヨンド)

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スタジオ盤

Captain Beyond (キャプテン・ビヨンド)

1972年 1stアルバム

 キャプテン・ビヨンドは英米混在のハードロックバンドで、米国カリフォルニア州ロサンゼルスで結成しました。結成当時のメンバーは、元ディープ・パープルのロッド・エヴァンス(Vo)、元アイアン・バタフライのラリー・”ライノ”・ラインハルト(Gt)とリー・ドーマン(B)、そして元ジョニー・ウィンター・バンドのボビー・コールドウェル(Dr)。なお、ボビー・コールドウェルと言えば有名なシンガーソングライターがいますが、こちらは同姓同名の別人です。
 メンバーチェンジを繰り返しながら3rdアルバムまでリリースしています。本作はキャプテン・ビヨンドの1stアルバムで、バンドのセルフプロデュース。楽曲が繋がっているものも多いトータルアルバムで、少しプログレのエッセンスを加えたハードロックといった印象です。

 オープニング曲は「Dancing Madly Backwards (On A Sea Of Air)」。ヘヴィというか渋いサウンドで複雑なリズムを刻みながらもスロースタート。でも徐々にエンジンがかかってくるのか、後半にテンポアップして激しさを増していきます。続いて「Armworth」はリズム感は軽快ながら湿っぽさもある1曲。途切れずに続く「Myopic Void」は浮遊感のある楽曲です。楽器のようなボーカルも相まってゆったりと浸ることができますが、終盤に加速してスリルを増します。「Mesmerization Eclipse」はヘヴィなリフと手数の多いドラムが魅力的。後半からリズムを変えて楽曲が複雑化します。「Raging River Of Fear」はディープ・パープル的なハードロック曲。サウンドはヘヴィですが、ノリは軽快でキャッチーさがあります。手数の多いドラムが凄い。
 アルバム後半は短い楽曲のメドレーとなっています。開幕「Thousand Days Of Yesterdays (Intro)」はアコギを中心に陰鬱で重たい幕開け。しかしその重たい空気を吹き飛ばすかのように「Frozen Over」では開幕から疾走。ヘヴィなサウンドで、リズムチェンジを多用した複雑な構成は非常にスリリングです。そこから割って入るかのようなアコギで次曲「Thousand Days Of Yesterdays (Time Since Come And Gone)」へ。ギターやコーラスワークによって爽やかな雰囲気ですが、ドラムが疾走感や緊張感を生み出し強烈な印象です。「I Can’t Feel Nothin’ (Part 1)」はヘヴィな演奏のハードロック曲です。伸びやかなボーカルが気持ち良い。「As The Moon Speaks (To The Waves Of The Sea)」は即興的な演奏で始まり、美しいアコギが聴けます。終盤はスリリングな演奏に変貌。そして僅か16秒の「Astral Lady」で演奏の緊張感はピークに。そして「As The Moon Speaks (Return)」では陽気なコーラスが展開されます。終盤にヘヴィなベースと軽いパーカッションが気持ち良いリズムを作り、そのままラスト曲「I Can’t Feel Nothin’ (Part 2)」へ。メリハリのあるヘヴィなサウンドに、野太い唸り声。強烈なインパクトを与えます。

 全13曲35分の濃縮された時間。突出した楽曲はないものの、アルバム1枚ではとても良く纏まっています。特にアルバム後半のメドレーはお見事。隠れ名盤でしょう。

Captain Beyond
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