🇬🇧 Coverdale/Page (カヴァーデイル・ペイジ)

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カヴァーデイル・ペイジ紹介動画

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スタジオ盤

Coverdale/Page (カヴァーデイル・ペイジ)

1993年 1stアルバム

 ディープ・パープル/ホワイトスネイクのデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)と、元レッド・ツェッペリン(以下ZEP)のジミー・ペイジ(Gt)がタッグを組んだ、1作限りのスーパーユニットです。ZEPとディープ・パープルという1970年代のライバル的(?)バンドのメンバーが合わさるというアツい展開、そして過去の功績からくる大きな期待。一方でロバート・プラントの猿真似とも揶揄されるカヴァーデイルのパフォーマンスと、ZEP解散後はヒットに恵まれなかったペイジの直近の実績から、それぞれのバンドに汚点を残すのではないかという大きな不安。当時のファンはそのように期待と不安が半々だったそうです。結果、米国で50万枚、日本で15万枚、英国で6万枚ほど売れ、ペイジとしてはZEP解散後では最大ヒットとなりました。
 ホルヘ・カサス(B)、レスター・メンデス(Key)、後にホワイトスネイクに加わるデニー・カーマッシ(Dr)らが演奏をサポート。カヴァーデイル、ペイジとマイク・フレイザーの共同プロデュース。

 オープニング曲は「Shake My Tree」。エキゾチックなフレーズを刻むギターリフで幕を開けると、カヴァーデイルのしゃがれ声で歌が始まります。正直低音は聴くに耐えないくらい喉を痛めていますが、中盤高音キーになると調子を取り戻してきて、メタル期ホワイトスネイクを想起させます。そして演奏については、ペイジのプレイよりもヘヴィなベースやキレの良いドラムの方が魅力かもしれません。「Waiting On You」はZEPっぽいリフに惹かれます。グルーヴ感抜群の楽曲や、後半のロバート・プラント風のシャウトにZEPっぽさを感じつつ、やはりカヴァーデイルが歌うとホワイトスネイクですね。「Take Me For A Little While」はドラマチックなバラード。陰鬱なアコギとカヴァーデイルのしんみりとした歌に浸っていると、サビでは分厚い演奏で盛り上げてきます。ドラマチックですがわざとらしい感じもします。「Pride And Joy」はアコギで軽快に始まるので『レッド・ツェッペリン III』のようなトラッド曲を想起させます。…が、途中からバンド演奏が始まりパワフルなロックンロールへと変貌。メロディはキャッチーだし演奏はノリノリと、中々の良曲です。「Over Now」はドラムやギターが重厚な雰囲気を出し、そこに時折入るアコギやキーボードが中東風の少し怪しげな空気を醸し出します。「Kashmir」と方向性は似ているかもしれませんね。件の名曲には遠く及ばないのですが、これ自体は悪くはないです。「Feeling Hot」は切れ味抜群の高速ロックンロール。かなり速く、それでいてノリノリの楽しげな雰囲気にしているのはデニー・カーマッシのドラムの賜物でしょう。ダーティでガンズ・アンド・ローゼズっぽさもあるかも。カヴァーデイルの歌も好調だし、聴いていて楽しいです。「Easy Does It」は暗鬱な雰囲気のアコースティック曲。ですが後半からはヘヴィなリズム隊にシンセのゴージャスな演出、シャウト気味の歌唱スタイルなど、前半のアコースティックなフレーズは残しつつもメタル要素の強い楽曲へと変わります。「Take A Look At Yourself」は爽やかな演奏に乗せて渋い声で歌います。メロディアスで聴きやすく、後半の盛り上げ方もベタですが中々良い。エンディング向きの良曲ですね。8分近い「Don’t Leave Me This Way」は3拍子のゆったりとした楽曲で、憂いを帯びたギターがもろにZEPですね。「Since I’ve Been Loving You」や「I’m Gonna Crawl」を想起させます。盛り上がる場面でのカヴァーデイルのシャウトにはロバート・プラントの影がチラつき、放つ色気も似ている。笑 同じフレーズを反復しながらどんどん力強く盛り上がっていく展開が魅力的です。「Absolution Blues」はブルージーなギターソロを聴かせた後、突如テンポアップしてノリノリのハードロックを聴かせます。勢いに溢れており爽快です。ラスト曲は「Whisper A Prayer For The Dying」。序盤は陰鬱な雰囲気で淡々と進行しますが、途中からハイトーンでシャウトしっぱなし&パワフルな演奏で一気に雰囲気が変わります。この好調な歌声を1曲目から披露してくれたら第一印象も変わったんじゃないでしょうか。

 1曲目出だしのしゃがれ声に残念な印象を強く受け、本作にはずっと悪い印象だけが残っていたのですが、久々に通しで聴いてみると悪くないですね。ずば抜けた名曲には欠けますが中々の好盤。正直、前半よりも後半の楽曲群の方が好みで、曲順を変えると化けそうな気もしています。

 本作でカヴァーデイル・ペイジは解消し、ペイジはロバート・プラントと組んで『ノー・クオーター』を発表。一方カヴァーデイルはホワイトスネイク再始動に向けて動き出します。

Coverdale/Page
Coverdale/Page
 
 

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