🇬🇧 Franz Ferdinand (フランツ・フェルディナンド)

レビュー作品数: 1
  

スタジオ盤

Franz Ferdinand (フランツ・フェルディナンド)

2004年 1stアルバム

 フランツ・フェルディナンドはスコットランド出身のバンドです。第一次世界大戦の契機となる、サラエボ事件で暗殺されたオーストリア皇太子フランツ・フェルディナントがバンド名の由来で、単に響きの良さから選んだのだそうです。アレックス・カプラノス(Vo/Gt)、ニック・マッカーシー(Vo/Gt/Key)、ボブ・ハーディ(B)、ポール・トムソン(Dr)の4人で2001年に結成。
 本作リリースの前にシングル「Take Me Out」が大ヒットし、アルバムデビュー前から大きな反響のあった大型新人バンドとしてデビューを果たしました。「女の子が踊れるような音楽」を目指した音楽性はポストパンク/ニューウェイヴからの影響も受けており、ポストパンク・リバイバルをリードするバンドとして知られます。トーレ・ヨハンソンとバンドの共同プロデュースとなる本作は、CDが斜陽となる時代に、全世界でトータル400万枚以上のセールスを記録する大ヒットとなりました。アルバムジャケットからAmazonのロゴを連想するのは私だけ?

 「Jacqueline」でアルバムは開幕。囁くような歌声からノリの良い演奏が始まります。どこかレトロな雰囲気のギターに、暴れ回るベース、手数の多いドラムが作り出すグルーヴ感。歌はどこか怪しさも含んでいます。「Tell Her Tonight」はひねくれポップ。怪しげでヘンテコなのにキャッチーで、妙に耳に残る中毒性があります。浮遊感のある歌とは対照的に、地を這うようなベースが低音を響かせます。続く「Take Me Out」は大ヒットシングル。ノリの良いサウンドは中盤テンポダウンしますが、よりグルーヴ感を増します。身体が自然とリズムを刻んでしまいますが、まさに彼らの目指した踊れる音楽に乗せられてますね。メロディも程良く怪しく、そしてキャッチーです。「The Dark Of The Matinée」は少しダークさもある古臭い演奏に、耳に残る少し変なメロディライン。変速も交えたこの楽曲も、やみつきになる中毒性があります。続いて「Auf Achse」はキーボードが切ない音色をしっとりと奏でますが、リズム隊はノリノリというギャップがあります。徐々に緊張が張り詰めていき、サビメロはとてもスリリングな演奏を聴ける1曲です。「Cheating On You」は古臭いサウンドで、荒っぽくも渋い音はロンドンパンクのような雰囲気。でもロンドンパンクのような攻撃性はなく、演じる彼らは楽しげです。「This Fire」はスッカスカなサウンド。でもノリの良いドラムとひたすら反復するギターが、心地良い空間を作り出します。ベースソロが用意されていてカッコ良い「Darts Of Pleasure」を挟んで、「Michael」もなかなか強烈な1曲。ダーティなイントロに痺れますが、歌が始まると驚くほどスッカスカなサウンド。リフがカッコ良くてダンサブルな「Come On Home」を挟み、ラスト曲「40’」。渋カッコ良いリフに痺れます。リズム隊もまた魅力的で、ダークな雰囲気の楽曲を洒落た感じに仕立てています。

 意図的に古いサウンドを持ち出しては、モダンにアレンジしてカッコ良く聴かせます。抜群のグルーヴ感でノリの良いサウンド、しかしキャッチーなメロディはどこか怪しげ。フック満載の楽しい作品です。

Franz Ferdinand
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