🇦🇺 Jet (ジェット)
レビュー作品数: 1
スタジオ盤
2003年 1stアルバム
ジェットはオーストラリアのロックバンドで、ガレージロックリバイバルでその名を上げました。私はSuperflyとコラボしたバンドとしてその名前を知りました。
2001年に、ニック・セスター(Vo/Gt)とクリス・セスター(Dr/Vo)の兄弟を中心に、キャメロン・マンシー(Gt/Vo)、ダグ・アームストロング(B)で結成。後にマーク・ウィルソン(B)を引き抜き、ダグが代わりに脱退したようです。そしてデイヴ・サーディのプロデュースにて本作でデビューしました。
オープニング曲は2分に満たない「Last Chance」。ゴリゴリと荒々しいサウンドで、ノリの良いロックンロールを展開します。キャッチーなメロディも魅力的です。「Are You Gonna Be My Girl」はシンプルだけど分かりやすくて気持ちの良いリフ。グルーヴ感のあるサウンドと手拍子でノリの良い1曲です。ロックンロール本来の楽しさを感じさせてくれます。イギー・ポップの名曲「Lust For Life」のパクり疑惑もありますが…確かに似てるかも。続く「Rollover DJ」もスカッとするようなアップテンポ曲。ここまでノリの良い楽曲が続きましたが、「Look What You’ve Done」は一転してピアノ主体のバラード。ビートルズのような雰囲気で、初めて聴いたのに懐かしい感じのする優しい楽曲です。「Get What You Need」はドラムとシンプルなギターリフを中心に、縦ノリのリズム感が気持ち良い1曲。同じオーストラリア出身の大御所AC/DCからの影響もあるような気がしますが、AC/DCのようなある種の下品さはなくてスマートな感じです。「Move On」はアコギでしっとりと歌う癒やしの楽曲で、ピンク・フロイドの「Wish You Were Here」を想起させます。ゆったりとしたメロディアスなバラード「Radio Song」を挟んで、ロックンロール曲「Get Me Outta Here」へ。ノリが良くて爽快です。そして、もろにAC/DC風の「Cold Hard Bitch」で縦ノリロックンロールを聴かせたかと思えば、メロディアスな「Come Around Again」ではじっくり聴かせます。ハンドクラップで始まる「Take It Or Leave It」は、ノリノリの疾走曲に乗せてシャウトの嵐。本作で最も激しい1曲です。続く「Lazy Gun」は一気にトーンダウンし、ダンサブルなリズムで気だるく歌います。徐々にダウナーでメロディアスな楽曲へと変わっていきます。そして最後は「Timothy」。アコギで陰鬱な雰囲気を醸しながらしっとりとアルバムを締めます。
演奏は荒々しいサウンドながらもモダンというかスマートな感じですが、旧き良きロックの影響を色濃く感じます。1970年代のロックが好きな人にも受け入れられやすいかもしれませんね。ネタ元を推測してはニヤリとできる作品です。
関連アーティスト
Superfly×JET名義でコラボして「i spy i spy」を発表。
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