🇮🇹 Mauro Pagani (マウロ・パガーニ)
レビュー作品数: 1
スタジオ盤
1978年 1stアルバム
マウロ・パガーニ、1946年2月5日生まれ。イタリアのロンバルディア州出身の音楽家で、プログレバンドPFMではヴァイオリン兼フルートを担当。1977年にバンドを脱退し、本作でソロデビューしました。
ちょうどユーロロックフェアだとかで安売りしていたのもあり、プログレ界隈では珍しい(?)イケメンジャケットに惹かれて本作を手に取りました。当時PFMは聴いていたものの、PFM人脈だと知ったのはつい最近だったりします。デメトリオ・ストラトスが歌うのでアレアのメンバーだと思っていました。
オープニング曲はインストゥルメンタル「Europa Minor」。エキゾチックなヴァイオリンの音色やオーボエが、照りつける日差しというか蒸し暑さのようなものを感じさせます。そしてうねるベースと手数の多いドラムが、サウンドにスリルを与えます。後半加わるフラメンコのような手拍子がラテンっぽいですね。続く「Argiento」はアコースティックな音色ですが、ギターと少し違う音色を奏でるのはブズーキと呼ばれるリュートに似た弦楽器。ゲストボーカルのテレサ・デ・シオが、こぶしの効いた独特の歌唱を聴かせます。続く「Violer D’Amores」はヴァイオリンソロ曲。アグレッシブな演奏で、時折キンキンとした音を立てます。「La Città Aromatica」はマンドリンと優美なヴァイオリンがほのぼのとした雰囲気を作ります。リズム隊によって徐々にスリリングになっていきますが、ほのぼのとした演奏で欧州の街並が目に浮かびます。
アルバム後半に入り、「L’Albero Di Canto (Part 1)」はアレアのデメトリオ・ストラトスをゲストボーカルに招いた楽曲です。彼の強烈なボーカルがインパクト大ですが、緩急自在の演奏も非常にスリリングです。フュージョンのように、緊張感に満ちたハイレベルな演奏バトルが繰り広げられます。続いて「Choron」は尺八のような渋いフルートがソロを披露。後半からパーカッションが加わって別の楽曲のように賑やかになります。ヴァイオリンは情熱的ですね。「Il Blu Comincia Davvero」は先述のブズーキをマウロ・パガーニが弾き、ルカ・バルボのギターと折り重なって、アコースティック基調なのに激しい演奏を展開。凄いです。「L’Albero Di Canto (Part 2)」は「Part 1」の続きですが、演奏は終始ゆったりとした雰囲気。デメトリオ・ストラトスのボーカルが野性味に満ちています。笑
ジャケ買いしなければ手に取ることは無かったであろう、異国情緒溢れるエキゾチックなサウンド。演奏主体で歌入りの楽曲も少ないですが、不思議と時折聴きたくなる魅力があります。
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マウロ・パガーニが所属していた、イタリアンプログレバンド。
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