🇯🇵 相対性理論 (そうたいせいりろん)

レビュー作品数: 6
  

スタジオ盤

シフォン主義

2007年 1stアルバム

 日本のインディーロックバンド、相対性理論。メジャーレーベルには所属せず、インディーズのレーベルで活動しています。2006年に真部脩一(B)を中心として、やくしまるえつこ(Vo/Gt)、永井聖一(Gt)、西浦謙助(Dr)の4人で結成しました。
 本作は5曲入り16分というEP的な長さですが1stアルバムに位置づけられています。2007年に自主制作盤としてリリースされ、翌2008年にインディーズのみらいrecordsより全国流通盤としてリマスター再発されています。やくしまるの独特の歌声と語感の良い中毒性の高い歌詞が特徴的ですが、バンドの路線を作ったのは全楽曲の作詞作曲を手掛ける真部の貢献が大きいです。

 オープニング曲「スマトラ警備隊」は力強いイントロで幕を開けるギターポップ曲。骨太なリズム隊にギターのカッティングが特徴的で、どこかスミスっぽさを感じられます。やくしまるの歌は正直ヘタですが声質は唯一無二で、アンニュイな脱力ボーカルスタイルと語感の良い歌詞が合わさって強烈な中毒性を生み出します。歌詞で語られるストーリーもシュールで冷めていて、意味不明なのに強いインパクトがあります。続く「LOVEずっきゅん」は相対性理論の代表曲です。ダイナミックなドラムに跳ねるようなベースが強い躍動感を生み出します。そしてサビメロの「ラブ ラブ ラブずっきゅん」はあまりに強烈なインパクトで、歌詞は昭和の香りが漂うのに、やくしまるのアニメ声は現代的というチグハグな組み合わせ。ですがこれがとても気持ち良くて、ヤミツキになりますね。「夏の黄金比」はリズム隊が躍動感ある演奏を繰り広げますが、メロディアスなアルペジオが少し切ない感じ。後半には部分的にスカを取り入れて、ノリノリな演奏に淡々として冷めたボーカルというギャップを楽しめます。「コントレックス箱買い〜」の連呼が強烈に耳に残ります。「おはようオーパーツ」はギターのアルペジオが落ち着きを見せつつも哀愁があります。シュールな歌詞を淡々とウィスパーボイスで歌い、真部がコーラスを加えますが微妙に噛み合ってない感じ。最後は「元素紀行」。シンプルで荒削りなオルタナ風の演奏に乗せて、元素を列挙した語感の良い歌詞を歌うやくしまるの歌は音程がかなり不安定です。未熟ですが、口ずさみたくなるようなキャッチーさがあり、惹きつけるものがあります。

 拙さはあるものの、強烈なインパクトと強い中毒性で惹きつけられます。衝撃的なデビューと言われるのも納得です。聴けば聴くほどその魅力の虜になります。

シフォン主義
相対性理論
 
ハイファイ新書

2009年 2ndアルバム

 アルバムタイトルは『解体新書』の語呂合わせでしょうか。荒削りだった前作に比べ、音質も技術も「ハイファイ」になりました。バンドサウンドは若干落ち着き、やくしまるえつこのアンニュイな歌唱は色気をも感じさせます。前作に引き続いて全作詞作曲を真部脩一が手掛けますが、うち2曲はやくしまる(作詞作曲時はティカ・α名義)との共同作詞となります。

 「テレ東」はメロウで落ち着いたサウンドに乗せて、チャイナ風のメロディを歌うやくしまるのウィスパーボイスに魅せられます。歌詞の世界観が昭和っぽくて、でも古カビた感じもせず良い意味でのギャップに満ちていますね。「地獄先生」は永井聖一の小気味良いギターと、西浦謙助のリズミカルなドラムが作るニューウェイヴ感のある演奏が気持ち良いですね。そして「先生」へ恋い焦がれる女子高生の目線で歌われる歌詞は、色気のある歌唱でやけに耳に残りますね。続く「ふしぎデカルト」はニューウェイヴ+レゲエを組み合わせて、心霊現象について語る楽曲です。オカルトとデカルトでかけていることに加えて、歌詞も口ずさみたくなるような語感の良さで溢れています。最後だけ恋愛を絡めて「あなたが霊なら なおさらいいんだよ」と歌う「わたし」が霊だというオチがついています。なお、ファンの考察を見るに、数学者デカルトがデカルト座標を見出す際に原点に0(レイ)を定めた衝撃と(当時は0を認めない社会だった)、霊を見てしまった衝撃をかけているとのこと。深い意味が込められているんですね。「四角革命」はウミネコが鳴くゆったりとした序盤を経て、躍動感ある演奏へと変貌。心地良い疾走感に加えて「四角カクカク革命前夜の」とか「やってくるくる車の行列」などの繰り返しが強烈な印象を残します。そして「品川ナンバー」はシンセを鳴らして、メロディは中華風や和風を混ぜ合わせたよう。そして歌詞は南国でトロピカルな感覚という、様々な世界観を組み合わせた心地の良いシンセポップ曲に仕上げました。「学級崩壊」は再びレゲエやニューウェイヴ感のある演奏を繰り広げます。ウィスパーボイスで歌うサビメロの高音キーが特徴的ですね。2番ではリズムチェンジして勢いが増します。そして「さわやか会社員」はまったりとしたメロウな演奏でバカンスのような非日常な趣ですが、歌われているのは社会人恋愛のような都会的・日常的な内容です。サビメロの歌詞は吐息混じりの艶っぽい声で歌いますが、会社員だの公務員だの仕事を思い起こさせて切ない気持ちになります。笑 続いて「ルネサンス」は言葉遊びに溢れた楽曲で、まったりとした演奏のおかげで歌が引き立ちます。ひたすら数字にまつわる用語が並んで、語感の良さに口ずさみたくなります。ラスト曲は「バーモント・キッス」。ドリーミーな演奏と子守唄のような歌声で優しく甘い恋愛を描きます。終盤はやくしまるの歌を重ねて幻覚感を強めます。

 最高傑作に挙げられることも多い本作。耳触りの良い中毒性のある楽曲が並びます。なおジャケットに書かれた「33:21」はアルバムの収録時間で(ちなみに型番はMRIR-1233。逆の数字ですね)、9曲入りの程良い短さで、中毒性の高さも相まって何度もリピートしたくなる魔力があります。

ハイファイ新書
相対性理論
 
シンクロニシティーン

2010年 3rdアルバム

 前作でやや減退したバンドサウンドを再び強め、ビートを効かせてニューウェイヴ・ポップ色を強めました。また、前作までは真部脩一が全作曲・ほぼ全ての作詞を手掛けていましたが(一部はティカ・α名義のやくしまるえつこも共同作詞)、本作では他のメンバーも作詞作曲に挑戦しています。インディーズ作品ながら、自身最高位となるオリコン3位を獲得しました。

 「シンデレラ」で幕を開けます。前作以上に洗練されたサウンドは、ニューウェイヴ的な感覚を備えつつもポップ色を強めました。シンセの活用に加え、エッジを削ぎ落としたギターが靄のかかったようなエフェクトに包まれ、そしてやくしまるのウィスパーボイスも合わさって浮遊感に満ちていますね。ですがドラムは明瞭で、ハイハットが小気味良いです。続く「ミス・パラレルワールド」はメンバー全員が作曲した楽曲です。チャイナ風のメロディを弾く永井聖一のギターが独特ですね。A・BメロとCメロ、サビメロが強引に繋ぎ合わされている印象で、テイストが結構ガラリと変わります。そして、サビで連呼する「パラレル パラレル…」はあまりに強烈なインパクトを与え、脳内で永久ループする強い中毒性があります。「人工衛星」は真部のベースがカッコ良く重低音を刻みますが、永井の単独作曲です。比較的テンポが速く、リズミカルな演奏は爽快感に溢れています。アンニュイな歌唱は、不安定さが逆に楽曲を印象づけているかもしれません。「チャイナアドバイス」は西浦謙助の叩く4つ打ちのダンスビートが気持ち良いですね。そして語感の良い歌詞を甘いフワフワボイスで歌うため、とても心地良いんです。「(恋は)百年戦争」は中華風のフレーズを弾くギターで幕開け。リズミカルかつリラックスした演奏に心地良く揺さぶられます。綿菓子のような歌声にも癒やされますが、サビの歌唱は艶っぽいですね。「ペペロンチーノ・キャンディ」はひねりの効いたポップ曲で、真部のベースラインが魅力的です。メロディはクセがありますが、浮遊感のある歌声で惹きつけます。そして本作のハイライト「マイハートハードピンチ」。ファンク色の強いグルーヴィな演奏に乗せられるばかりか、語感の良い歌詞も思わず聴き入ってしまいます。更にサビメロでの「あいうえおっと かきくけこれは…」と小さい子でも歌えそうな、口ずさみたくなるフレーズが耳に残ります。言葉遊びを交えつつ恋愛模様を歌った、中毒性の高い楽曲です。続く「三千万年」は躍動感溢れるリズム隊を中心に、軽やかなギターポップを繰り広げます。リズミカルな演奏に自然と身体を揺さぶられます。「気になるあの娘」では少しハードになり、緊張感を持った爽快な演奏にメランコリックなメロディを乗せています。若干やけくそ気味な歌い方や多少ひりついた楽曲の雰囲気含めて「スマトラ警備隊」の系譜を継ぎつつも、もう少し万人向けにしたような雰囲気です。中々カッコ良い。「小学館」は靄のかかったようなドリーミーな演奏と、フワフワした歌声とは対象的に、手数の多い西浦がアクセントとなり若干の緊張が漂います。地球が無くなって宇宙を漂いながら、少年マンガ(スピリッツ)が読めないと憂う歌詞がシュールです。最後の「ムーンライト銀河」は、アコギの優しい音とパーカッションを中心に、南国リゾートのようなゆったりとリラックスした空気。レゲエのようなリズミカルな感覚も持ち合わせています。

 洗練されたポップソング揃い。取っつきやすく、入門盤にオススメできます。

シンクロニシティーン
相対性理論
 
TOWN AGE

2013年 4thアルバム

 リミックスアルバム『正しい相対性理論』をリリース後、相対性理論のブレーンとも呼ばれる真部脩一と、西浦謙助が2012年6月に突如脱退。代わりに吉田匡(B)と山口元輝(Dr)が加わり、また2010年より不定期参加していたItoken(Dr)も正式加入。相対性理論は5名体制となりました。
 これまで多くの作詞作曲を手掛けてきた真部の脱退により、作詞はティカ・α名義のやくしまるえつこが中心に、作曲はやくしまると永井聖一を主軸とする体制へと変化。また本作リリースの4ヶ月前にはやくしまるえつこがソロ1st『RADIO ONSEN EUTOPIA』をリリースするなど、大きな変化が訪れました。

 「上海an」はリコーダーのような調子外れな音で幕開け。語呂の良さは健在ですが、歌だけで牽引しようとしているのかこれまでと比べて演奏の彩りが弱いような気もします。続く「BATACO」は、永井の弾くアジアンテイストなギターに相対性理論らしさが表れていますね。楽曲はテンポ良く進むものの、サビメロにはどこか哀愁が漂います。「YOU & IDOL」はウィスパーボイスによる子守唄のような歌唱から、メロウで落ち着いた楽曲を展開。ドリーミーな感覚ですが、輪郭が明瞭なドラムが楽曲を引き締めます。そして「キッズ・ノーリターン」はニューウェイヴ感覚溢れるひねくれポップな良曲。変拍子(11/8拍子?)を取り入れたトリッキーなリズムパターンでフックをかけ、ですがビートの強いドラムはダンサブルでもあります。途中ラップを取り入れたり緩急ついた楽曲は印象的です。「辰巳探偵」はアジアンテイストなイントロを経て、ファンキーなベースを披露。そしてリズム隊が際立つ演奏は奇妙ですがニューウェイヴ感抜群でたまりません。冷めた歌唱も中々良いです。「救心」は軽いタッチのドラムが魅力的。歌は気だるげでやる気ない感じですが、「二人は出会って恋に落ちた 結婚しよう」とストレートなラブソングです。「ジョンQ」はニューウェイヴ感のあるレトロなシンセや、エッジを削ぎ落としたギターが優しく包み込み、「エブリデイ エブリナイ エイプリルフール」の語感の良い歌詞が際立ちます。「ほうき星」はアコギを活用してアットホームな雰囲気で始まります。透明感のある柔らかい演奏をバックに、ウィスパーボイスで優しく歌います。続いて「帝都モダン」はテンポも速くて、躍動感のあるキャッチーな楽曲です。シンセの使い方やアジアンテイストにニューウェイヴ感が強い印象ですが、後発のパスピエにも似てる気もします(パスピエの方がうまい…)。ラスト曲「たまたまニュータウン」もシンセが東洋風の香りを醸し出します。演奏はダンサブルで、囁くような歌声は幻想的で妖艶でもあります。

 真部脱退の穴は大きく、印象的なメロディやフレーズは減ってしまいました。一方でニューウェイヴ的なひねくれ楽曲が中々面白いです。

TOWN AGE
相対性理論
 
天声ジングル

2016年 5thアルバム

 2022年4月現在でのスタジオアルバム最新作がこちらになります。全作詞をティカ・α名義のやくしまるえつこが担い、作曲についてもやくしまるが全て携わり、半数ほどを山口元輝と共同作曲。永井聖一も1曲だけ共同作曲で貢献しています。そして本作を従えて日本武道館ライブを実現しました。なお本作リリースの翌年にItokenが脱退しています。

 オープニングを飾る「天地創造SOS」は、やくしまるのアカペラで幕を開けた後、躍動感のあるバンドサウンドを展開します。明瞭かつ跳ねるようなリズム隊は爽快ですが、ギターとシンセはスペイシーで、そしてメロディには陰りがあります。「ケルベロス」は、イントロから少しトリッキーなリズムでフックをかけてきます。グルーヴ感のある洗練されたサウンドと、時折色気を見せるアニソン声のギャップが魅力的ですね。続く名曲「ウルトラソーダ」は、やくしまるのヘタウマで心地良いウィスパーボイスが前面に出ていて、かつ語感の良い歌詞に『ハイファイ新書』の頃のような感覚があります。ですがバックの演奏陣は当時よりももっと洗練されていますね。浮遊感に満ちていてトリップ感があります。「わたしがわたし」はジャズ・フュージョンのような、グルーヴを持つ大人びた演奏が繰り広げられますが、聴き慣れたフワフワボイスが加わると相対性理論になりますね。「13番目の彼女」は鍵盤を活用して、オルガンやシンセなどカラフルな音色を作ります。途中からノイズを織り交ぜますが、ロリボイスが心地良くトリップさせます。吉田匡のベースが終始良い味を出していて、グルーヴも気持ち良いです。「弁天様はスピリチュア」はゆったりとしたテンポで始まりますが、中盤打ち込みのリズムがノリ良く盛り上げます。「夏至」はアジアンテイストな永井のギターがまったりとした雰囲気を生み出します。そしてラップを取り入れようとしてうまく消化できていないような歌が、惹きつける要素なのでしょう。続く「ベルリン天使」は序盤リラックスした演奏で、リズミカルに心地良く揺さぶりますが、途中からテンポアップしてテンションを高めます。「とあるAround」はビートの効いたダンサブルなシンセポップ曲。キレのあるリズム隊に乗せて、カラフルなシンセと小気味良いギターがノリノリの演奏を繰り広げます。珍しく早口気味な歌も、ノリの良さを引き立てます。一転して「おやすみ地球」はアコギを主軸に置いた比較的シンプルな演奏で始まります(途中から賑やかになりますが)。語感を重視した歌に、初期の相対性理論を思い起こさせます。最後は「FLASHBACK」。あまり抑揚のない歌と淡々としたリズムトラックが前面に出た、エレクトロニカとかヒップホップ的な雰囲気です。単調なのに、後半ではコーラスを幾重にも重ねて幻覚的。ジャケットに描かれた「NEW WORLD」はこの楽曲の歌詞ですね。

 洗練されてキャッチーなサウンド。そして耳に残る歌詞の反復は少なくなりましたが相変わらずヘタウマで、唯一無二の声質やくしまるの歌が気持ち良い。未完成な部分を残しているからこそ愛おしいんだと思います。

天声ジングル
相対性理論
 
 

ライブ盤

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2019年

 2016年に行われた日本武道館公演『八角形』以降の「いつかの時間・どこかの場所」でのライブを厳選して収録した、相対性理論初のライブ盤となります。メンバーはやくしまるえつこ(Vo/Dimtakt/Gt)、永井聖一(Gt)、吉田匡(B)、山口元輝(Dr)。ちなみにDimtaktとは杖型の自作楽器で、美しいメロディやノイズ等の様々な音を放つのだそう。

 「ウルトラソーダ」はシンセが華やかに飾り立てて開幕。強いエフェクトでぼんやりしたギターは残響感があり、幻覚的でサイケな感じ。ライブならではの奥行のあるやくしまるのボーカルとともに、強い浮遊感があります。続く「キッズ・ノーリターン」は、酔いそうになるくらいエフェクトの強いギターで幕を開けます。永井のギターが目立つものの、変則的なリズムなのに気持ちの良いビートを刻むベースとドラムが面白い楽曲です。やる気のない、なんちゃってラップも印象的です。名曲「ミス・パラレルワールド」は強いエフェクトによって、アトモスフェリックな楽曲に仕上げています。モヤーンとしていますが、吉田のベースと山口のドラムが輪郭くっきりで楽曲を引き締めます。そして「パラレルパラレル…」の連呼が相変わらず強烈なインパクトです。「弁天様はスピリチュア」はやくしまるのアナウンスで始まりますが、ノイズにまみれて非現実的で、どこか不気味でもあります。そしてまったりとしたメロディが始まると、極上のウィスパーボイスを聴かせてくれます。ゆったりとして神秘的。そして続く「ペペロンチーノ・キャンディ」は疾走感に溢れ、ライブならではのノリの良さを感じられます。ひねた歌メロとベースラインが印象的な楽曲ですが、このライブではシャリシャリとシンバルを鳴らして煽り立てるドラムがスリリングに仕立て上げます。そして淡々としたMCを入れると、名曲「LOVEずっきゅん」へ。ダイナミックで躍動感に溢れる強靭なリズム隊、やる気のないヘタウマ歌唱だけど魅力的なボーカルと、ライブでも原曲の魅力を保っていますね。そして超強烈なインパクトを残すサビメロにぶちのめされます。「天地創造SOS」はスペイシーで近未来的なエフェクトで始まります。躍動感があるものの、憂いのあるメランコリックなメロディが感傷的な気分を誘います。終盤の転調が良いですね。「NEO-FUTURE」は当時の最新曲です。シンセが奏でるチャイナ風のイントロで始まり、アジアンな香りが漂うエレクトロニックな楽曲です。8分を超える「わたしは人類」はやくしまるえつこソロ楽曲です。ストリングスとバンドサウンドを組み合わせた演奏に乗せて、語感の良い歌詞でポップ曲を展開。ですが中盤以降は不協和音や不気味な反復を用いるなど、実験的・アート的な要素を一気に強めます。終盤には4つ家でビートを効かせて爽やかに楽曲を終えます。ラスト曲は「FLASHBACK」。メロディは弱めで、単調かつリズミカルな演奏を繰り広げます。中盤にはストリングスが不協和音を奏でて緊張を高めます。スリルや中毒性において、原曲よりもこちらのライブ録音の方が上回りますね。大きな拍手に包まれますが、ブツッと接続を切る音とともに、やくしまるの「おしまい」の一言を残して終えます。この演出によって「ライブを収録したもの」ではなく「ライブ音源を用いた作品」という印象を残します。

 流石ライブだけあってキャッチーな楽曲が揃っています。エフェクトが強くてアトモスフェリックな仕上がりで、スタジオ録音との違いを見せます。

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相対性理論
 
 

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 やくしまるえつこ(Vo/Dimtakt/Gt)のソロ活動。

 
 Itoken(Dr)が宇宙ネコ子の1st AL『日々のあわ』にゲスト参加。
 
 
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