🇬🇧 Steve Howe (スティーヴ・ハウ)

レビュー作品数: 2
  

スタジオ盤

Beginnings (ビギニングス)

1975年 1stアルバム

 イエスやエイジアのギタリストとして知られるスティーヴ・ハウのソロ第1弾アルバムが本作となります。イエス在籍時の1975年、脱退したリック・ウェイクマンのソロでの成功を機にメンバー皆でソロアルバムを出そうという企画が持ち上がって、最初に口火を切ったのがスティーヴ・ハウの本作でした。イエスの名盤に携わった名プロデューサーのエディ・オフォードと、スティーヴ・ハウによる共同プロデュース。
 ギターはヘタウマ系、歌唱はヘタクソ系。イエスでのライブ映像を見ると、演奏するときに首を前後に振ってまるでニワトリみたいな愛嬌のあるギタープレイを披露する人です。笑 カントリーやフラメンコにも精通していて、クイーン後期の名曲「Innuendo」ではフラメンコギターで参加しています。

 さて本作ではアートワークにロジャー・ディーンを採用し、自分の写真と合成しています。楽曲の中では名曲「Australia」が聴き所でしょうか。キャッチーで、いくつか場面転換もあるので、イエスで演奏しても映えそうな楽曲ですが…ハウのヘタクソな歌唱で気が抜けるのもご愛嬌。インストゥルメンタル「The Nature Of The Sea」でもイエスの片鱗が見えます。この人の作曲センスに、クリス・スクワイアのベースが組み合わされば大体イエスになるんですよね。表題曲「Beginnings」ではストリングスによる幻想的な世界が広がりますが、最初とラストに少しだけ奏でられたアコースティックギターソロの美しさこそがハウの本領な気もします。アコギだけで良いというか。そういう意味では小曲「Ram」なんかは打ってつけなのです。

 レビューにあたり久々に聴いてみたら割と楽しい作品ではあったのですが、これを聴くより本家イエスを聴く方が先でしょうし、よほどのイエスファンでなければ手に取らなくて良い作品でしょう。

Beginnings
Steve Howe
 
 

ライブ盤

Not Necessarily Acoustic

1994å¹´

 1993年に行われたスティーヴ・ハウのソロライブを収録したライブ盤です。恐竜が描かれたロジャー・ディーンのアートワークが幻想的です。
 選曲は自身のソロ作品からのレパートリーが多いのですが、イエスの楽曲がいくつか披露されており、どちらかと言えばイエスの楽曲目当てで手に取ってみた作品です。カントリーやフラメンコ等の要素を融合した彼のギタープレイは、エレキギターでもいいんですが、アコースティックギターでこそその特徴が顕著に目立ち、本領が発揮できると個人的に思っています。なのでこのアコースティックライブは彼の魅力を引き出せる最良の形式なのではないかと思います。

 「Excerpts From Tales From Topographic Oceans」が本作のハイライトです。イエスの『海洋地形学の物語』は美メロの宝庫でありながら、冗長なパートも混在する玉石混合な作品でした。本楽曲ではそこから美メロのエッセンスだけを抽出したものになります。これをジョン・アンダーソンが歌えば完璧でしたが笑、ハウのヘタクソな歌でも(でもソロ1作目と比べると歌もマシになってますね)、アコギが奏でるメロディが鳥肌が立つほど美しいのでそこまで気になりません。イエスの楽曲では他に「Masquerade」、「Mood For A Day」、「Roundabout」、「Clap」が披露されます。ソロ楽曲はよくわかりませんが、このライブを通して多彩な音色のギターを聴くことができます。

 軽快で聴き心地の良い楽曲が並ぶため、聴き流すにはちょうど良く、リラックスして聴ける作品です。

Not Necessarily Acoustic
Steve Howe
 
 

関連アーティスト

 バンド活動の本家。看板ギタリストとして活躍。

 
 イエスの分家バンド。
 
 オリジナルメンバーとしてバンドに参加。
 
 
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