🇬🇧 The Cure (ザ・キュアー)

レビュー作品数: 15
  

スタジオ盤①

ポストパンク期

Three Imaginary Boys (スリー・イマジナリー・ボーイズ)

1979年 1stアルバム

 カルトヒーロー、ロバート・スミス率いるイングランドのロックバンド キュアー。初期はポストパンク的な色合いがあるものの、音楽性は変遷し、ゴシックロックやオルタナティヴロックに位置づけられることが多いようです。世界的なバンドでありながら日本では知名度がいま一つですが、L’Arc〜en〜Cielはじめヴィジュアル系などに大きな影響を与えています。
 大半の作曲と全作詞を手掛けるバンドの中心人物ロバート・スミス(Vo/Gt)。そこにマイケル・デンプシー(B)、ローレンス・”ロル”・トルハースト(Dr)を加えた3人で、1976年にマリスというバンドを結成。そこにロバートの義弟ポール・トンプソン(Gt)が加わり、翌年にイージー・キュアーを名乗りました。ミニマルなサウンドを志向するロバートとの音楽性の相違により1978年にポールが脱退、それを機にキュアーに改名します。ロバートにマイケル、ロルのスリーピースバンドとしてスタートを切りました。
 クリス・パリーによってプロデュースされた本作は、僅か3日でレコーディングされたそうです。このときメンバーは皆20歳くらいですね。なおこれに初期シングルを加えた編集盤『ボーイズ・ドント・クライ』が翌年リリースされています。

 「10:15 Saturday Night」で幕開け。スッカスカで単調だけどノリの良いリズムに乗せて、ロバートの抑揚のないヘタな歌。ひたすら淡々としていますが、ラストに荒々しいギターソロで魅せます。ゆったりとしつつリズミカルな「Accuracy」を挟んで、アップテンポ曲「Grinding Halt」。ここでようやくエンジンがかかった感じ。パンキッシュで勢いがありますが、サウンドの実にスカスカなこと。メロディもキャッチーですが、歌もそこまで上手くないですね。続く「Another Day」は少しサイケの入った、ゆったりと聴かせるバラードです。メロディアスで、ポップセンスが光る佳曲ですね。続いて「Object」は疾走曲。躍動感のあるリズム隊に切れ味のあるギターと、スリリングな演奏でカッコ良いです。メロディもキャッチーなので聴きやすく、中々魅力的な楽曲ですね。そして「Subway Song」は怪しげなインストゥルメンタル。マイケルのベースがリードします。そしてラストに強烈な悲鳴があるのでビックリ。
 アルバム後半はジミ・ヘンドリックスのカバー「Foxy Lady」で始まります。マイケルがボーカルを取っています。ギターよりもロルのドラムが強調されたアレンジで、ジミヘンの色合いはあまり感じません。「Meathook」はノリの良いリズムが心地良い。ひたすら反復するロバートの歌も中毒性がありますね。続いて疾走曲「So What」。楽曲のメロディにうまく歌が乗っかっておらず、軽快さの中に違和感を感じる1曲です。少しレトロな感じのある「Fire In Cairo」。ヘタだけどキャッチーなメロディが良いですね。「It’s Not You」はパンキッシュな楽曲。シンプルですが爽快感があります。そして表題曲「Three Imaginary Boys」。シリアスな雰囲気が全体を覆います。ダークだけどメロディアスな歌がしんみりとさせます。間奏ではノイズに近いギターが強烈。ラスト曲「The Weedy Burton」は、前曲の重たさが嘘のようにほのぼのとしたインストゥルメンタルで、アウトロのように1分程度で終わります。

 パッとした楽曲には欠け、まだ数多あるポストパンクバンドからは抜け出せていない印象は否めません。しかし、拙い演奏の中にポップセンスが光ります。ヘタだけど意外と楽しめますね。

Three Imaginary Boys (Deluxe Edition)
The Cure
Three Imaginary Boys (Remastered)
The Cure
 

ゴシックロック期

Seventeen Seconds (セブンティーン・セコンズ)

1980年 2ndアルバム

 ロバート・スミスの作った新曲をマイケル・デンプシー(B)が貶したことから、ロバートはマイケルの代わりとしてサイモン・ギャラップ(B)を起用。またマシュー・ハートリー(Key)も加入して4名体制になりました。キュアーはメンバーの入れ替わりが激しく、マシューは本作限りの参加となります。本作はマイク・ヘッジズとロバートの共同プロデュース。
 なおこの頃のロバートはスージー・アンド・ザ・バンシーズのサポートギタリストも掛け持ちしていました。

 オープニング曲は「A Reflection」。マシューの冷たい鍵盤の音色が、前作と違うダークな作品の開幕を物語ります。ほの暗く救いのない、短いインストゥルメンタルです。続く「Play For Today」は強くエコーをかけたドラムや、躍動感があるのに全体を覆う暗い雰囲気にジョイ・ディヴィジョンを想起させます。聴いていてゾクゾクする感じでカッコ良い。ロバートの歌は前作より聴きやすくなりました。「Secrets」もダウナーな感じ。ロル・トルハーストのドラムは軽快なのに、鬱々として悲しげな音色を奏でるギターと、呟くように暗いボーカルが闇へと誘います。続いて「In Your House」。曇天のように薄暗いギターの音色と、ずしんと響くベース。同じフレーズを繰り返してダークな世界観へと引きずり込んできます。実験的な「Three」はダブの手法を用いた無機質なリズムが強調され、そこに冷たく暗い音色が乗っかります。夜に聴いたらヤバいやつで、何か恐ろしいものが迫り来るような感じです。
 アルバム後半は「The Final Sound」で開幕。ホラー映画のBGMのように、ひたすらに冷たく不気味な静けさを演出します。1分に満たないインストゥルメンタルですが、これがかなり怖い。続く「A Forest」も前曲の不気味な静けさを引きずって始まりますが、ロルの躍動感のあるドラムが途中から入ってきて救われます。ダークで緊迫しているけど、疾走感でかろうじて恐怖を誤魔化す感じか。スリリングでカッコ良いです。最後に余韻のように響くサイモンのベースが不気味。そして「M」もダークですが、哀愁のメロディが魅力的でとても切ないです。ロバートのギターは少しエスニック風味。「At Night」は強くエコーをかけたドラムが強調され、これが淡々と響きます。スカスカですが不気味な緊張があり、後半はシンセの重低音が強烈に鳴ります。最後に表題曲「Seventeen Seconds」。ギターが暗鬱な雰囲気を作り、ベースが重低音を響かせます。歌も含めてダウナーなのですが、どこか揺られるような心地よさがあります。

 本作からダークなキュアーが始まりました。まだ上手いとは言えないものの、前作の初々しさが嘘のように暗鬱な作品として高い完成度を見せます。モノトーンのブレブレなジャケット写真が示すように、単色のような暗さと幻覚的なダークさが混じり合う、魅力的な傑作です。

Seventeen Seconds (Deluxe Edition)
The Cure
Seventeen Seconds (Remastered)
The Cure
 
Faith (フェイス(信仰))

1981年 3rdアルバム

 脱退したマシュー・ハートリー(Key)の代わりにロバート・スミスがキーボードも兼任することに。サイモン・ギャラップ(B)とロル・トルハースト(Dr)の3人と、プロデューサーとして前作に引き続きマイク・ヘッジズのラインナップで制作されました。メンバー全員が家族の死を経験したことが音楽的に影響したそうで、前作に引き続きダークで陰鬱なムードが漂う作品となりました。その作風はジョイ・ディヴィジョンにも通じます。

 サイモンの強烈なベースリフで始まる「The Holy Hour」で開幕。無機質な楽曲は、ギターや歌が始まって徐々にメロディアスになっていきますが、ほの暗い雰囲気は晴れることがありません。前作に引き続きダークです。2曲目の「Primary」はシングルヒット曲。テンポが速いのですが、疾走感よりも焦燥感を煽り立てるような印象の強いポストパンク的な1曲で、中々スリリングです。淡々とビートを刻むドラムは爽快ですが、重たいベースが高速で唸りを上げ、ギターも細かく刻むこのサウンドは少し気が病みそうです。ちなみにここでのベースはロバートが弾いています。続く「Other Voices」は、やたら強靭なベースが楽曲の軸を組み立てて、ギターは雰囲気作りに徹している感じ。サイモンのベースに存在感が劣らないようにか、ロバートの歌にはエコーをかけて響かせています。「All Cats Are Grey」はほぼインストゥルメンタルなのですが、少しだけ歌が入ります。エコーで強調されたドラムが前面に出た、ゆったりとした雰囲気の楽曲です。幽かに鳴るシンセが、落ち着いているけどうっすらダークな空気を作り出します。
 レコード時代のB面、アルバム後半のオープニングは「The Funeral Party」。重厚なシンセが幻想的で、そして薄暗い雰囲気。タイトルにあるように葬儀での話ですしね。靄に包まれるかのような感覚で、これが不思議と心地良い気持ちにさせます。一転して「Doubt」は非常に緊迫したスリリングな疾走曲。メタリックなサウンドで、煽り立てるような高い緊張感を放っています。「The Drowning Man」は暗鬱な楽曲。リズム隊が緊張を高め、こだまするようなロバートの声とうっすら入るシンセの音色が、ひたすら不気味な雰囲気。そして最後に表題曲「Faith」。抑揚の少ない、淡々として陰鬱なサウンド。歌は感情が入る部分もあるものの、そこまで上手くないというね。でもゆったりとしたダークな雰囲気が心地良いです。

 前作に引き続きダークな世界観が展開されます。リズム隊、特にベースが強調された楽曲が多くて、疾走曲は特にスリリングです。

Faith (Deluxe Edition)
The Cure
Faith (Remastered)
The Cure
 
Pornography (ポルノグラフィ)

1982年 4thアルバム

 前作のダークな世界観を更に暗くした、初期の傑作と名高い作品。日本では本作がキュアーの日本盤デビュー作だったそうです。
 なお本作と8th『ディスインテグレーション』、11th『ブラッドフラワーズ』の3つを指して「暗黒三部作」と呼ぶそうです。いずれもダークなゴシックロックを展開しただけでなく、発表後にロバート・スミスが解散を示唆するような、バンド内の緊張感が高まったタイミングでこれら傑作が生まれたのだとか(結果的にはただの一度も解散せずに続いています)。
 本作ではフィル・ソーナリーをプロデューサーに起用。ロバートだけでなくサイモン・ギャラップ(B)、ロル・トルハースト(Dr)もキーボードを担当しています。ロルは本作以降、ドラマーとしての限界を感じてキーボーディストに転向、サイモンはロバートと大喧嘩して本作をもって脱退に至ります(数年後に復帰)。
 なおロバートは本作の頃から、髪を固めて口紅をひく独特のメイクをするようになります。

 オープニング曲は「One Hundred Years」。全体的に強い緊張が張り詰めています。出だしから「たとえ皆が死に絶えたって構わない」という悲壮感のある歌詞も強烈ですね。靄のようにはっきりしないサウンドでギターはダークな音色を奏で、ドラムは焦燥感を煽る。ロバートの歌も気迫があります。ダークでヘヴィ、そして幻覚的な広がりを見せるサウンドは恐怖を植え付けてきます。続く「A Short Term Effect」は強調されたロルのドラムで開幕。憂いのあるメロディはエコーをかけて響き渡りますが、掻き消すくらいに強烈な、淡々としたドラム。そして歪みまくった幻覚的でサイケデリックな不協和音が脳を揺さぶります。「The Hanging Garden」は首吊りの庭というタイトルからして不気味ですね。ダイナミックなドコドコドラムに無骨なベースが楽曲の主役で、キリング・ジョークばりのスリリングなリズム隊がリードします。そして緊迫感と哀愁に満ちた歌と、サイケなギターが彩ります。そして「Siamese Twins」では少しテンポを落とします。力強いドラムが若干浮き気味の、哀愁に満ちた、メロウだけども陰鬱な楽曲です。救いがない…。
 アルバム後半は「The Figurehead」で始まります。遅いテンポですがリズム隊がとてもパワフルで、ロルの蹂躙するかのようなドラムに、サイモンのえぐるかのようにヘヴィなベース。そしてロバートのギターも凄まじくダークで、救いのない恐怖を煽ります。続いて「A Strange Day」。こちらも無骨なリズム隊が強烈で、哀愁の歌とダークな浮遊感を打ち消すくらいにパワフルです。そして「Cold」では、重厚なキーボードがひたすらに真っ暗で救いのない世界を作ります。歌も悲壮感たっぷりです。最後に表題曲「Pornography」、これがヤバい。会話に強烈なエフェクトをかけ、冷たいキーボード。そして迫り来る強烈なドラムとダークなシンセによってどんどん闇に包み込まれるかのよう。気が狂いそうになるほどのダークな楽曲で、強い恐怖を煽ってアルバムを締め括ります。

 とにかくダークで緊迫感に満ちた、怖い作品です。攻撃的なリズム隊に、サイケを織り交ぜたダークなギターが作るサウンドは、ジャケットのように歪んで恐怖に満ちた邪悪な世界。暗鬱で救いはなく、聴いていると病みそうですが、凄まじいスリルのある傑作です。

Pornography (Deluxe Edition)
The Cure
Pornography (Remastered)
The Cure
 

大衆化と商業的成功

The Top (ザ・トップ)

1984年 5thアルバム

 ロバート・スミスは1982年~1984年までスージー・アンド・ザ・バンシーズを掛け持ちし、『ハイエナ』ではメンバーとして参加。またスージー・アンド・ザ・バンシーズのスティーヴン・セヴェリンと「ザ・グローヴ」というバンドを結成して1作限りのアルバムをリリースするなど、キュアーを離れて活動していました。しかし契約消化もありキュアーとして作品を纏め上げて本作のリリースに至ります。
 本作はロバートと、デヴィッド・アレン、クリス・パリーによるプロデュース。ドラム以外の大半の楽器をロバート自身が演奏したそうです。ロル・トルハーストがドラマーからキーボーディストに転向したことで、新たにアンディ・アンダーソン(Dr)が加入(本作のツアーでトラブルを起こして解雇)、また義弟のポール・トンプソン(Sax)が復帰。またライブでは前作プロデューサーのフィル・ソーナリー(B)がサポート。

 開幕「Shake Dog Shake」から病み気味のサイケデリックな世界が展開されます。テンポはゆったりとしていますが、アンディのドラムは激しく、そしてロバートが演じる数々の楽器はヘヴィに揺らめいています。歌も激しいですね。「Bird Mad Girl」は一転してアコースティックを取り入れた比較的ポップな楽曲です。ラテン風味のアコギに、ちょっとしたピアノの味付け。グルーヴ感抜群のベースとノリの良いドラム、そして哀愁はあるもののキャッチーな歌メロと、以降のポップ路線の片鱗が垣間見えます。続く「Wailing Wall」はエキゾチックな楽曲で、異国情緒に溢れて怪しげな儀式のようです。「Give Me It」はロバートのシャウトから始まる、あまりに激しいドラムに圧倒されます。凄まじい気迫で追い詰めてくるかのようで、終始とてもスリリングです。「Dressing Up」はまた一転、少し東洋風のチープなサウンドが、夢心地な空間へと誘います。ロバートの絡みつくような歌は相変わらずですけどね。
 ヒット曲「The Caterpillar」でアルバム後半の幕開け。ラテンフレーバーを取り入れた牧歌的なアコースティックサウンドが展開されます。楽曲冒頭や間奏に織り交ぜられた不協和音さえ除けば、毒気のない優しい楽曲です。続く「Piggy In The Mirror」もポップセンスの映える楽曲。アクの強い歌声はキュアーですが、だいぶ丸くなって聴きやすいです。行進曲のようなドラムが印象的な「The Empty World」を挟んで、ラリっている強烈なサイケ曲「Bananafishbones」。パッパラ鳴る妙なポップさにグワングワンと揺さぶる重低音が、酔いそうな感覚を作り出します。気持ち悪い1曲です。最後に「The Top」。表題曲をラストに持ってくるのはキュアーの様式美でしょうか?ポップな楽曲が並ぶ本作、このタイトルからは爽快な楽曲を想像しますが、暗鬱で淡々としています。それでも前作までのどうしようもないほどのダークさではないですけどね。

 モノトーンでダークだったキュアーが、ダークさは帯びつつも彩り豊かなポップバンドへ変わる、そんな過渡期の作品です。ヘヴィなサイケを中心にバラエティ豊かな楽曲が収録されています。ただ、少し散漫な印象もあったり。

The Top (Deluxe Edition)
The Cure
The Top (Remastered)
The Cure
 
The Head On The Door (ザ・ヘッド・オン・ザ・ドア)

1985年 6thアルバム

 前作の後、バンドを欲したロバート・スミスは、キュアーを5名体制で再始動。ロル・トルハースト(Key)、ポール・トンプソン(Gt/Key)、サイモン・ギャラップ(B)という過去参加したことのある顔ぶれに、ボリス・ウィリアムス(Dr)が加わりました。このラインナップで、プデヴィッド・アレンのプロデュースで制作された本作はヒットし、世界進出への足がかりとなります。ポップで取っつきやすい作品です。

 開幕「In Between Days」から明るいトーンで、暗いキュアーは払拭したかのよう。分厚くカラフルな色合いで、そんな中軽快にかき鳴らすアコギの音色が気持ち良いです。続く「Kyoto Song」は、そのタイトルに似つかわしい東洋風のサウンドです(京都っぽいかと言えば少し違う気もしますけどね)。そこにロバートの歌う哀愁のメロディが乗りますが、これが中々メロディアスで良い感じ。「The Blood」はフラメンコのようですが、緊張の張り詰めた空気が少しシリアスムードです。ですが小気味良いアコギの音色のおかげで、以前のようなダークさは感じません。続いて「Six Different Ways」はキーボードがリードします。音の鳴らし方は少し実験的ですが、主となるメロディはほのぼのとしつつもひねたポップセンスが光ります。ロバートはファルセットを用いて、楽曲に少しコミカルです奇怪な印象を与えています。そして「Push」は軽快で明るい1曲。毒気がなく清涼感に溢れていて、とても瑞々しい印象です。なおイントロが楽曲の半分くらい続くため、インストゥルメンタルかと錯覚しがち。でもキャッチーで素晴らしい楽曲です。
 アルバム後半は「The Baby Screams」で開幕。ダンサブルなロックでニュー・オーダーのような感じ。グルーヴ感のある低音とダンスビートが効いていますが、それでいてピアノのちょっとした装飾が無垢な透明感を作っています。続く「Close To Me」も、ダンサブルな打ち込みサウンドが前面に出ていてキャッチーですね。素朴でほのぼのとした楽曲を無理矢理ダンスビートで牽引しているような不思議な感覚です。「A Night Like This」はネオアコのような繊細で心地良いサウンドですが、少しノイジーなギターがメリハリをつけています。影のある哀愁のメロディが切ない気分にさせます。サックスも渋く良い味を出していますね。「Screw」はノイジーな重低音が効いていますがメロディはキャッチー。ダンスビートを刻むドラムも爽快ですね。そしてラストは「Sinking」。ベースが楽曲から浮いてるぐらいに強烈に響いておりますが、全体的には哀愁漂う楽曲で、シンセが哀愁を引き立てています。

 底なし沼のようなダークさは払拭し、毒気の抜けたキャッチーな楽曲の数々。取っつきやすくて、キュアー入門にも向いていると思います。

The Head On The Door (Deluxe Edition)
The Cure
The Head On The Door (Remastered)
The Cure