🇯🇵 UNISON SQUARE GARDEN (ユニゾン・スクエア・ガーデン)

編集盤

DUGOUT ACCIDENT

2015年

 10周年記念ベストアルバム。ですがシングルA面曲は収録されておらず、アルバム曲やカップリング曲、インディーズ時代の未収録曲などをセレクト。新曲も含まれていますので、よくあるベスト盤とは少し毛色が違いますね。ちなみに「D.A style」が本作収録に合わせて再レコーディングした楽曲、「D.A mix」は既存曲をミックスし直した楽曲だそうです。
 
 
 「アンドロメダ」はインディーズ時代から存在していたそうですが、本作が初収録。バンド演奏はなくて、全編オーケストラをバックに斎藤宏介が優しく歌います。続いて「フルカラープログラム (D.A style)」。演奏は洗練され、斎藤もトゲの無い甘い歌声なので聴きやすいですね。そして本作のリードトラック「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」。頭サビの「東の空から夜な夜なドライブ」のフレーズが強烈に耳に残ります。シンセも華やかですが、楽曲が進むにつれてメランコリックで哀愁が漂う楽曲へと変わっていきます。間奏の泣きのギターソロ…からのサンバのようなリズム、そして哀愁のメロディと後半は展開が激しいですね。「ガリレオのショーケース (D.A style)」は演奏の起伏に乏しく、同じような演奏を繰り返してメロディを引き立てます。そんな中で鈴木貴雄のドラムは激しく暴れていますね。歌メロは哀愁を帯びつつも攻撃的な雰囲気があります。続く「23:25 (D.A mix)」は開放感のある爽やかな楽曲で、キレのあるギターリフが良いですね。間奏では田淵智也のベースソロも聴けます。「夕凪、アンサンブル」はインディーズ時代の楽曲で、コンピレーション盤には収録されていたみたいです。比較的音数少なくシンプルな演奏で、メロウで優しい歌を聴かせます。「kid, I like quartet (D.A mix)」はとてもキャッチーですが、シングルじゃないのが意外ですね。キレッキレの演奏と早口気味の歌は、疾走感に満ちていてスリリングです。そして後半の早口ラップは強烈なインパクトですね。「誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと (D.A mix)」は、明るいけれどどこかノスタルジックなメロディが切ない気分にさせます。そして「天国と地獄」で一気に緊張感を高めます。ヒリヒリするような鋭利でスリリングな演奏、でも歌メロはキャッチーで取っつきやすいですね。続く「未完成デイジー (D.A mix)」は個人的にUNISON SQUARE GARDENで泣ける数少ない楽曲で、ラブバラードです。メロディアスな歌、そして歌詞がとても良い。サビで優しく歌う「いつか僕も死んじゃうけど それまで君を守るよ」のフレーズが胸に強く響きます。これからも死ぬまで一緒に生きていこうという魅力的なラブソングです。「シャンデリア・ワルツ」はシングルカットも検討されていた、とても魅力的なアップテンポ曲。メロディはとてもキャッチーだし、清涼感に溢れる演奏も魅力的ですね。ワルツと銘打っておきながらワルツを刻まない楽曲ですが、「わからずやには 見えない魔法をかけたよ」だそうです。続く「場違いハミングバード (D.A mix)」はマシンガンの連射のようなあまりに激しいイントロから、リズミカルでキャッチーな歌メロへと移行していきます。終始キレのある演奏がカッコ良い。メロディに陰のある「箱庭ロック・ショー (D.A style)」は鈴木の手数の多いドラムが魅力的。ちなみに「箱庭」とはUNISON「SQUARE GARDEN」を訳したのだとか。躍動感のあるドラムと優しいギターが心地良い「クローバー (D.A mix)」を挟んで、新曲「プログラムcontinued」。「フルカラープログラム」のアンサーソングで、楽曲の雰囲気は「オリオンをなぞる」や「リニアブルーを聴きながら」に少し似てる気がします。優しい声で歌うメロディとは対照的に、演奏はダイナミックでメリハリがあって、魅力的な楽曲です。最後に「さわれない歌」。賑やかな演奏と明るいメロディの中に湿っぽさのある楽曲で、アルバムの終わりを感じさせる少し切ない余韻を残します。
 
 
 個人的にはオリジナルアルバムで聴くことが多く、本作を聴くことはあまりありません。ベスト盤ながらシングルA面曲もないですしね(逆にそこが良いという意見もあると思いますが)。ただ「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」や「プログラムcontinued」は埋もれさせておくには勿体ない名曲です。

DUGOUT ACCIDENT
初回限定盤(CD+2DVD+Special Booklet)
UNISON SQUARE GARDEN
DUGOUT ACCIDENT
通常盤A(CD+DVD)
UNISON SQUARE GARDEN
DUGOUT ACCIDENT
通常盤B(CD)
UNISON SQUARE GARDEN
 
Bee side Sea side 〜B-side Collection Album〜

2019年
 

 結成15周年を記念した2枚組のカップリング曲ベスト盤です。リリース順に並んでいます。楽曲によっては 「B.C style」、「B.C mix」、「D.A style」、「D.A mix」と付いていますが、「~style」が再レコーディングした楽曲、「~mix」は既存曲をミックスし直した楽曲を意味します。そして「D.A~」は10周年記念の『DUGOUT ACCIDENT』収録時に再録or再ミックス、「B.C~」は本作収録時に実施しています。
 なお「カウンターアイデンティティ」はアルバムに収録されたことから、本作からは除外されています。また本作に先駆けて人気投票を行ったところ「スノーリバース」が見事1位を獲得し、記念にミュージックビデオが制作されました。
 
 
 Disc1は「5分後のスターダスト (B.C style)」で開幕。大人しくて湿っぽい雰囲気で展開します。サビは憂いのあるメロディアスな歌が切ないです。続く「ガリレオのショーケース (D.A style)」は哀愁を帯びつつトゲのある雰囲気で、憂いのあるメロディに乗せて「いつまで経ってどうなんの?」の連呼が耳に残ります。演奏は淡々としてますが、終盤は鈴木貴雄のドラムを中心にかなり激しいですね。「一人思うは雨の中 (B.C mix)」はスローテンポのバラード。しっとりとした楽曲で、斎藤宏介が哀愁の歌をじっくり聴かせます。続いて人気投票1位を獲得した「スノウリバース (B.C style)」。切れ味のあるギターが陰のある雰囲気を演出し、ダーティなベースやトリッキーなドラムが心地良いリズムを刻みます。暗い雰囲気ですがカッコ良い。そして「ギャクテンサヨナラ (B.C style)」では、技術力が向上して緊迫したスリリングな演奏を展開。それに対して早口気味のキャッチーな歌メロが聴きやすいですが、この辺から田淵智也のポップセンスにも磨きが掛かってきます。「空の飛び方 (B.C mix)」はダーティなハードロック風のイントロで始まりますが、歌が始まると斎藤のハイトーンボイスもあってか爽やかな印象へと様変わり。序盤の暗い楽曲群と比べると、かなり明るくなりました。「僕は君になりたい (B.C mix)」では軽快にかき鳴らすアコギが爽快。少し切ない歌メロも、優しく爽やかに歌いこなします。「UNOストーリー (B.C mix)」はメロディアスな歌を分厚いサウンドで飾ります。ノイジーだけど不思議な浮遊感があるのは、美しいギターオーケストレーションや若干エコーのかかった歌の影響もあるのでしょうか?続く「over driver (B.C mix)」では緊張感を一気に高め、スリリングで攻撃的な印象。荒々しくて切れ味の鋭い演奏が焦燥感を煽ります。ゴリゴリとした硬質なベースがカッコ良い。「さよならサマータイムマシーン (B.C mix)」も疾走感のある楽曲ですが、メロディはキャッチーなので爽やかな印象を与えます。手数が多くて激しい演奏はとてもスリリングですけどね。「誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと (D.A mix)」は頭サビのキャッチーな楽曲。斎藤の歌い方はポップな印象ですが、メロディはどことなくノスタルジックな感覚を与えます。続く「さわれない歌」は賑やかなイントロから始まります。演奏は明るいけど歌には切ない雰囲気も漂っていて、サビではストリングスが歌メロを引き立てます。「三日月の夜の真ん中 (B.C mix)」は斎藤が作詞作曲を手がける数少ない楽曲。全体的にエコーのかかったサウンドは、幻想的だけどひんやりとした空間の広がりを感じます。「ラブソングは突然に ~What is the name of that mystery?~」が強烈な1曲。ギターリフがとてもカッコ良く、田淵らの合いの手もノリの良い印象を与えます。複数の楽曲を無理やり1つに纏め上げたような感じの強引な楽曲展開ですが、ひねくれているのに全体的にとてもキャッチーな印象に仕上げています。「ノンフィクションコンパス (B.C mix)」は疾走感のある楽曲。歌の雰囲気はメロディアスですが、それ以上に分厚い音の壁というべき激しい演奏が強烈。そして「セク×カラ×シソンズール」、歌詞にあるように「急くから仕損ずる」という田淵の言葉遊びですね。清涼感に溢れる演奏、そしてリズムビートは心地良いし、メロディが抜群にキャッチーなのでとても魅力的。「ハロハロウィーイェー」のコーラスも耳に残りますね。
 
 
 Disc2は恐ろしく緊迫してノイジーな「ピストルギャラクシー」で開幕。イントロはこれまでのどの楽曲よりもノイジーだと思います。歌が始まるとメロディアスな側面が出てきて、疾走感溢れるスリリングな演奏の中に切ない歌メロが突き刺さります。「三月物語」は一転して、穏やかな音色が心地良い1曲。続く「I wanna believe、夜を行く (B.C mix)」はピアノの味付けもあって「オリオンをなぞる」に似た雰囲気です。清涼感に溢れた爽快な演奏と、キャッチーな歌メロ。件の名曲には流石に及ばないものの、これも中々魅力的な良曲です。「シグナルABC」も爽やかなアップテンポ曲。ポップで聴きやすく、「シグナル そしてシグナル」という耳に残るキャッチーな歌メロも良いですね。しかし2番で急にレゲエ調になるのはビックリします。笑 「東京シナリオ」は音数少なく、リズム隊が淡々と刻む中で歌メロをフィーチャー。切なさを帯びた優しい歌に癒されます。「RUNNERS HIGH REPRISE」はパンクやロックンロールのような、シンプルで骨太なサウンドがノリノリです。ですが、歌詞が凝縮されて早口気味な歌は少し哀愁を帯びていて、ノリの良い演奏なのにメランコリックな感覚を生み出しています。続く「flat song」は斎藤の歌声が優しい1曲です。高音域の歌声がふわふわとした浮遊感を持っていて心地良い。冬を思わせる、ゆったりとしたミドルテンポ「スノウループ」を挟んで、ダーティなロック曲「サンタクロースは渋滞中」。田淵のベースが渋くカッコ良い重低音を刻み、斎藤のギターが警告音のような音を立てながら絡んでいきます。親しみやすいサンタクロースをモチーフにしながら、メロディも含めて結構ひねた感じ。でもカッコ良いロック曲に仕上がっています。「リトルタイムストップ」はイントロから音の塊が炸裂。歌が始まると演奏は一気に大人しくなり、切なさと爽やかさの入り混じった歌メロを聴かせます。「きみはいい子」はアコギ主体の、しっとりとしてメロディアスな楽曲。優しく諭すような歌声にも癒されます。そして「ラディアルナイトチェイサー」がとてもスリリングな1曲。終始キレッキレの演奏で凄まじく緊迫した空気、特に鈴木のダイナミックなドラムが焦燥感を煽ります。それでいてエキゾチックなメロディは、怪しげな魅力を放ちます。「Micro Paradiso!」も勢いに満ちていますが、ノスタルジックな哀愁が漂います。これも激しいドラムがカッコ良い。歌詞が面白くて「この番組はご覧のスポンサーの提供でお送りすると見せかけもう一度」の不意打ちに笑わされます。「たらればわたがし」はアコギが心地良いリズミカルな楽曲。牧歌的な雰囲気に満ちています。「ここで会ったがけもの道」で再びキレのあるハードな演奏へ。激しい演奏はリズミカルでノリが良いです。メロディなのか譜割りなのか、うっすら和風ロックなテイストも含んでいる気がします。最後は「プログラムcontinued (15th style)」。『DUGOUT ACCIDENT』からの再録ですね。「リニアブルーを聴きながら」等を彷彿とさせる、清涼感のあるキャッチーで爽やかな楽曲です。ラストを、少し切なさのある爽やかな楽曲で締め括るのは彼ららしいですね。元気をくれます。
 
 
 カップリング曲を網羅していて、シングルを買わない私にとってはありがたい作品です。アルバム通しで聴くことはほとんどありませんが、結構良い曲が多いので単曲単位ではよく聴いています。その中でも個人的には「セク×カラ×シソンズール」と「ラブソングは突然に ~What is the name of that mystery?~」が2強といった感じ。

Bee side Sea side 〜B-side Collection Album〜
初回限定盤A(2CD+Blu-ray+ブックレット)
UNISON SQUARE GARDEN
Bee side Sea side 〜B-side Collection Album〜
初回限定盤B(2CD+DVD+ブックレット)
UNISON SQUARE GARDEN
Bee side Sea side 〜B-side Collection Album〜
通常盤(2CD)
UNISON SQUARE GARDEN
 
Thank you, ROCK BANDS! 〜UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album〜

2019年
 

 UNISON SQUARE GARDENに縁のある様々なアーティスト達によるトリビュート盤。これも結成15周年の企画の一環です。そして面白いのが、比較用にUNISON SQUARE GARDENが演奏した楽曲が収録されていて、『聴き比べ盤 STUDIO LIVE』のタイトルから分かるとおりスタジオライブバージョンを再レコーディングしています。
 
 
 Disc1は12組のアーティストによる、UNISON SQUARE GARDENへの『トリビュート盤』。
 イズミカワソラの「ガリレオのショーケース」で開幕。ユニゾンのライブのオープニングSEにはイズミカワソラの「絵の具」が用いられているほか、「mix juiceの言うとおり」でゲスト参加したりしています。このカバーでは原曲のトゲのある雰囲気は無く、ピアノとドラム中心の跳ねたリズムでちょっとスリリングな演奏に、ポップな歌で聴きやすいアレンジに仕上がっています。「いつまで経ってどうなんの?」の連呼が可愛らしい。正直原曲よりも好みで、またマイナー(?)な原曲にスポットライトを当てて「こんな良い曲あったんだ」と気づかせてくれる、トリビュート楽曲としてお手本のような1曲です。続く「シューゲイザースピーカー」はthe pillowsによるもの。田淵智也がthe pillowsの大ファンであるほか、2014年には彼らのトリビュート盤にユニゾンが参加しています。このトリビュート楽曲については、陰のある重厚な演奏、山中さわお(Vo/Gt)のサビでの野太い歌声など漢らしさが出たアレンジという印象です。続いて、9mm Parabellum Bulletによる「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」。ユニゾンと同じく2004年結成で、対バンも行っています。本楽曲はヘヴィメタルアレンジで、バタバタ暴れ回るドラムが特にスリリング。原曲の華やかなシンセはオルガンに変わってロック色を強め、BPMも速くてスリル満点。原曲を超えるくらいの名アレンジに仕上がっています。「フルカラープログラム」はa fool of circleによる演奏。a fool of circleの佐々木亮介(Vo/Gt)と田淵の仲が良く、サイドプロジェクトでバンド「THE KEBABS」を結成するくらいの仲。佐々木亮介のガラ声が少し苦手ですが、勢いに溢れスカッとする演奏を聴かせます。「蒙昧termination」は斎藤宏介の高校時代の後輩であるSKY-HIがカバー。1番はアコギ一本で原曲に忠実な歌メロをフィーチャー。2番からはヒップホップ色を強めます。そして高校時代に対バンしたことがあるというユニゾンと同年代のBIGMAMAによる「MR.アンディ」。ユニゾンのメンバー全員がファンであるというBIGMAMA。原曲はポップで可愛らしさも感じられましたが、BIGMAMAのアレンジはヘヴィな演奏でパンチの効いた仕上がりです。ヴァイオリンがヘヴィさを抑えますが、ギターとかザクザクとしています。「場違いハミングバード」パスピエによるカバー。パスピエの成田ハネダ(Key)と田淵が、お互いメジャーデビューした頃から交流があります。楽曲については独特のリズム感と大胡田なつき(Vo)のふわふわした歌声が心地良くも、時に気持ち悪いくらいの幻覚的なうねりを生み出します。サイケっぽい浮遊感に溢れる、印象的なアレンジに仕上がりました。続いてLiSAの「オリオンをなぞる」。同事務所のユニゾンを先輩と慕うLiSAは、田淵が数多くの楽曲を提供しています。このカバーは、原曲が個人的にユニゾン2トップということとLiSAの歌唱力への期待もあり、本作で一番楽しみにしていた楽曲でした。キュートな要素を加えつつもパワフルな歌唱は、躍動感と清涼感に満ち溢れた演奏とも相性バッチリで、高い期待にも応えてくれる良カバーなので大満足です。なお、どこかで見かけた「ユニゾンが歌うとTIGER & BUNNYなのに、LiSAが歌うとソードアート・オンラインになる」というレビューが言い得て妙。そして個人的にユニゾン2トップのもう一曲「桜のあと (all quartets lead to the?)」を東京スカパラダイスオーケストラがカバー。東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦(B.Sax)が斎藤の息継ぎ無しの歌唱に惚れて2017年に共演。そんな経緯からか本作でもカバーを披露しています。トロピカルな雰囲気のキーボード、華やかなホーンとサックスを中心に、キャッチーなメロディを賑やかで心地良く奏でます。でも好きすぎる原曲と比べると、個人的にはコレジャナイ感が否めなかったり…。続いて、メジャーデビュー前から対バン経験のあるクリープハイプの「さよなら第九惑星」。尾崎世界観(Vo/Gt)の独特の歌声が若干苦手ですが、ギタープレイが魅力的な印象です。「シャンデリア・ワルツ」は、ユニゾンのメンバー皆がファンというTHE BACK HORNがカバーしています。イントロから重たくメタリックなサウンドがズシンと響きます。キャッチーな原曲に比較的忠実に展開しますが、原曲の持つポップ色は消えてロック色が強まり、若干の野性味が加わった印象。最後に、メジャーデビュー頃から交流のある堂島孝平の「シュガーソングとビターステップ」。幻覚的な感覚を持つ軽快なダンスチューンに仕上がりました。キャッチーなメロディはダンスミックスにも合っていますね。
 
 
 Disc2は『聴き比べ盤 STUDIO LIVE』と題したUNISON SQUARE GARDENによる再レコーディング曲。曲順も『トリビュート盤』と同じ並びですね。
 「ガリレオのショーケース」は緊迫して陰のある雰囲気。メランコリックなメロディも魅力的です。イズミカワソラのカバーを聴くまでは、正直この楽曲の良さがあまり分かっていませんでした。トリビュート盤から原曲の良さを見出すことができたので、本作を買った意義がありました。続く「シューゲイザースピーカー」はとてもスリリングな疾走曲です。不穏で荒々しいギターや、鈴木貴雄のダイナミックなドラムなど緊張の張り詰めた演奏。そこに歌詞が詰め込まれて早口で、ヒステリックな歌が焦燥感を煽ります。「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」は原曲と異なりキーボードは息を潜めてギターが対応。ゴリゴリしたベースやダーティなギターが暗い雰囲気を作り、メランコリックなメロディを引き立てます。「フルカラープログラム」は切なさを感じさせながらも爽やかな雰囲気。インディーズ時代の楽曲ですが、この頃から田淵のポップなメロディセンスが光りますね。斎藤のキュンキュンと鳴るギターも気持ち良いです。続いて「蒙昧termination」でノイジーでダーティな雰囲気へと変わります。メロディもひねていて癖の強い楽曲ですが、語感の良い歌詞に「蒙昧termination」の連呼が妙に耳に残ります。「MR.アンディ」はリズミカルでポップな楽曲。口ずさみたくなるような、抜群にポップなメロディが心地良いですね。でもリズムを刻むベースだけは結構硬質な感じ。そして鈴木のブチ切れたかのような激しいカウントから始まる「場違いハミングバード」は、全楽曲でもトップクラスに緊迫したスリリングなイントロを展開。激しすぎる…。ですが歌が始まる頃には、程良く高揚感を得られるくらいに緊張は少しほぐれ、代わりにキャッチーなメロディを活かすリズミカルな演奏で楽しませてくれます。「オリオンをなぞる」では、ピアノが無い代わりにキュンキュンと唸るギターが目立ちます。ライブだとロック色が顕著に増しますね。それでも抜群にキャッチーな歌メロは健在で、コーラスも含めて楽しいです。そのまま続く「桜のあと (all quartets lead to the?)」もとてもキャッチーなメロディが魅力的。詰め詰めの歌詞ですがライブでも難なく歌いこなし、ダイナミックな演奏と合わせて爽快な疾走感を生み出しています。これもコーラスとの掛け合いでテンション上がりますね。素晴らしい名曲だと思います。「さよなら第九惑星」は張り詰めた演奏で、終始シリアスな雰囲気が漂います。最初期の楽曲で、わかりやすいキャッチーなメロディを獲得する前の、独特のメロディラインが特徴的ですね。「シャンデリア・ワルツ」は荒く激しい演奏でロック色が増しています。ですがポップセンスに溢れる歌が始まると、途端にキャッチーで爽快な楽曲へと様変わりする不思議。カバーを聴いて改めて思うのは、田淵の優れたメロディセンスだけでなく、斎藤の爽やかな歌声もユニゾン流のキャッチーさにはとても重要な要素なんですよね。最後にヒット曲「シュガーソングとビターステップ」。ライブ故に音が響き渡り、奥行きのあるサウンドを感じられます。そして、リズミカルな演奏に乗せてキャッチーな歌を展開。コーラスもはっきりしていて楽しいですね。そんなキャッチーさと対照的な、混沌とした間奏も魅力的です。
 
 
 個人的にはLiSAの「オリオンをなぞる」が目当てで、これが期待どおりの出来でした。しかし原曲を超えるという意味では、少し地味な隠れ良曲にスポットを当てて輝かせるという理想的なカバーを披露したイズミカワソラの「ガリレオのショーケース」。これが本作で一番の大当たりだと思います。9mm Parabellum Bulletの「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」も原曲に匹敵するくらいに楽しめました。他にも魅力的なアレンジや意外なアレンジが多く、結構楽しめる作品です。

Thank you, ROCK BANDS!
〜UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album〜
初回限定盤A(2CD+Blu-ray)
UNISON SQUARE GARDEN
Thank you, ROCK BANDS!
〜UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album〜
初回限定盤B(2CD+DVD)
UNISON SQUARE GARDEN
Thank you, ROCK BANDS!
〜UNISON SQUARE GARDEN 15th Anniversary Tribute Album〜
通常盤(2CD)
UNISON SQUARE GARDEN
 
 

関連アーティスト

 同じ年に結成。双方のトリビュートアルバムにそれぞれ参加したり、対バンも行っています。

 
 田淵智也とパスピエの成田ハネダの親交が深く、またトリビュートアルバムにパスピエが参加。
 
 
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