🇯🇵 ねこしょくどう

レビュー作品数: 1
  

同人作品:東方アレンジ

猫に誘われて

2022年 4thアルバム

 るーぺぺ(Arr)の主宰する同人音楽サークル、ねこしょくどう。2021年頃から活動を始め、インストゥルメンタルアレンジなどを手掛けています。そして本作は同サークル初のボーカルアレンジアルバムで、岸田教団&THE明星ロケッツにも似たロック楽曲を展開します。
 同人サークル ねこのしっぽ の蒼伊寝子がボーカル参加、みー助がイラストを手掛けます。本作は東方オンリー同人イベント、東方紅楼夢18にて頒布されました。

 アルバムは「ティアオイエツォン」のアレンジ曲「黒猫に誘われて」で幕を開けます。イントロから、切れ味鋭くも清涼感溢れるロックを展開。サビで高く上げずに低めのキーでキープする展開が独特ですね。
 「クランベリーの夜」は「U.N.オーエンは彼女なのか?」のアレンジ。Aメロ・Bメロは別の楽曲を混ぜているのか、サビまでは原曲と結構異なる展開で、更に2番はサビなしと、楽曲展開が中々面白いです。激しい演奏に対して歌は低体温気味ですが、サビメロでは一気に弾けます。
 続いて「万年置き傘にご注意を」をアレンジした「雨余」。蒼伊の声質的に、キーが高めの本楽曲はちょうど良く合っている印象です。爽快なビートに、爽やかさと憂いの混じった歌が素敵です。
 「日陰の懐中時計」は「メイドと血の懐中時計」のアレンジ曲。ノイジーなイントロを経て、低音キーで不機嫌そうな雰囲気のAメロを繰り広げます。サビの歌メロは音の高低差がかなり激しいですね。
 そして「狂気の瞳 ~Invisible Full Moon」をアレンジした「朧月」。パワフルなドラムが刻む爽快なビートに、憂いのある歌メロを乗せます。可愛らしさと艶っぽさの入り混じったハスキーボイスの魅力に加えて、原曲譲りのキャッチーなサビメロで惹きつけられます。
 「命のメメント」は「強欲な獣のメメント」のアレンジ。弾け出すような、エネルギッシュなイントロから引き込まれます。速いテンポで畳み掛けるような勢いを持ちつつ、キャッチーさもあるので一気に聴かせます。カッコ良い。
 ラスト曲「アンロックドガール」は「ラクトガール ~少女密室」のアレンジ。弾けるような演奏を繰り広げます。サビは、起伏の少ないメロディに対して感情たっぷりに歌うのでグッときます。

 全曲がテンポ速めの、ノイジーで爽快なロック曲が詰まったアルバムです。ノリの良さに加えて30分足らずの短さで、一気に聴けます。

猫に誘われて
ねこしょくどう
 
 
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