目次
USオルタナティヴロックのアーティスト一覧
オルタナティヴロック (Alternative Rock)
ノイズロック (Noise Rock) / ノイズポップ (Noise Pop)
米国内でニューウェイヴに対抗して起こったノーウェイヴ(前者を商業主義と批判し前衛的な音楽を展開)。そのノーウェイヴのバンド群でディストーションを効かせたギターを轟音でかき鳴らすノイズロックがジャンルとして確立します。後のグランジ・ムーブメント形成に大きな影響を与えました。
グランジ (Grunge)
米国のシアトルを中心に1990年代アメリカを席巻した音楽で、ハードロック/ヘヴィメタルが占めていたアメリカの音楽チャートを覆しただけでなく、世界的にも広がりを見せました。パンクの攻撃性を持った暗いハードロック、といった感じの音楽性です。グランジの代表格ニルヴァーナのフロントマン、カート・コバーンの自殺によって徐々に勢いを失っていきますが、1990年代後半までは健在でした。
またグランジはファッションにも大きな影響を与えています。着古したシャツやカーディガン、穴の空いたジーンズなどを愛用した彼らの出で立ちは「グランジファッション」と呼ばれる流行を生みました。
ミクスチャーロック (Rap Rock/Rap Metal/Rapcore)
日本で「ミクスチャー」の名で親しまれるこのジャンルは和製英語で、黒人音楽(ラップ/ヒップホップ/ファンク/レゲエ等)とロックを融合した音楽を指す言葉として使われます。海外では「ラップロック」と呼ばれます。なおラップロックにはヘヴィメタルと融合した「ラップメタル」、ハードコアパンクと融合した「ラップコア」も内包します。
UKオルタナティヴロックのアーティスト一覧
ノイズポップ (Noise Pop)
米国でノイズロックが発展する一方、英国ではディストーションを効かせたギターを轟音でかき鳴らし、そこに甘美なメロディを乗せるノイズポップという形で発展。こちらはシューゲイザーに大きな影響を与えています。
ギターポップ (Indie Pop/Twee Pop) / 渋谷系
ギターポップは、歪みの少ないギターを軽快に奏で、また肩肘張らないヘタウマなボーカルスタイルも比較的共通しています。1980年代半ば頃まではネオアコと呼ばれていて、ネオアコ/ギターポップと併記されることも多いです(1980年代半ば以前に活躍したバンドはネオアコの項をご参照)。
なおギターポップ、ネオアコのいずれも和製英語で、欧米では「インディーポップ」と呼ばれます。特に英国スコットランドを中心に一大シーンを築き、インディーロック形成に大きな影響を与えました。またNMEによるコンピレーション『C86』も影響大きく、この手の音楽を括って「トゥイーポップ」とも呼びます。
また1990年代前半にはギターポップやネオアコに影響を受けた日本のバンドが国内で流行、彼らは「渋谷系」と呼ばれました。
マッドチェスター (Madchester)
ジャンルというよりは局所的なムーブメントといったものですが、1980年代後半に英国マンチェスターを中心に起こったムーブメントです。「セカンド・サマー・オブ・ラブ」と呼ばれるダンスミュージック+ドラッグ文化が結びついた大きなムーブメントの影響を受け、踊れるロックを展開。ハウスミュージックの4つ打ちビートを取り入れたり、サイケデリックなサウンドが特徴的です。シューゲイザーやブリットポップにも大きな影響を与えました。
ドリームポップ (Dream Pop) / シューゲイザー (Shoegazing/Shoegaze)
ドリームポップはコクトー・ツインズらを祖に、エコーやリバーブ、ディレイといった音響効果を駆使して、音像のぼやけた目眩のような浮遊感を誘う音楽性が特徴です。
またシューゲイザーはドリームポップの1ジャンルで、ノイズポップの影響も受けて轟音ギターがかけ合わさっています。足元のエフェクターを弄るために下を向いて演奏するスタイルを指してシューゲイザー(靴を見る人)と名付けられましたが、命名の本当の由来はとあるバンドが歌詞を覚えられず足元のカンペを見ながら演奏したことからだとか。
1980年代半ばにドリームポップが誕生。シューゲイザーが1990年代初頭に短い期間ながらムーブメントを引き起こし、また2000年代後半以降もドリームポップのブームが再来しています。
ブリットポップ (Britpop)
1990年代前半に英国で起こったムーブメントで、グランジ旋風吹き荒れる米国に対抗し、英国の旧き良きロック黄金期の音楽を継承したバンドが次々にデビュー。特に代表格であるブラーとオアシスの対決をメディアが扇動して一大ムーブメントとなりました。
1997年、ブラーのデーモン・アルバーンによる「ブリットポップは死んだ」という発言や「ブリットポップを殺したアルバム」と批判を浴びたオアシスの『ビィ・ヒア・ナウ』リリース、またダイアナ元妃の死により英国内が悲観的・シリアスな空気に変わったことを受け、ブリットポップブームは終焉を迎えます。
着飾らず等身大を表現した彼らは、普段着としてのジャージやウィンドブレーカーを着こなしていることも多いです。
ポストブリットポップ (Post-Britpop)
「ブリットポップ後」を意味するブリットポップの第二波で、1997年頃から2000年代前半に活躍したバンドを指します。ブリットポップの影響を受けつつも、英国だけでなく米国のロックを取り入れ、インディーロックや実験音楽等の要素も取り入れています。また、ブリットポップの反動で内省的・シリアスな雰囲気なのも特徴です。
一部のバンドはブリットポップ以上に世界的な成功を得ました。
ポストロック (Post-Rock) / エレクトロニカ (Electronica)
ポストロックは、ポストパンクと名前は似ていますが全くの別物です。説明の難しいジャンルですが、ロックの楽器をロックとは違う目的に使用し音色や響きをつくるために使う音楽を指します。アンビエントなどの音響系音楽からの影響や、短いフレーズの反復などがその要素として見られるようです。
また一方で、電子音楽でありながらダンス要素を排したものをエレクトロニカと呼びます。ポストロックとエレクトロニカは近いジャンルで、その境界線も非常に曖昧です。
インディーロックのアーティスト一覧
ローファイ (Lo-Fi)
ローファイはハイファイ(Hi-Fi)の対義語で、録音環境の良くないものを指す言葉です。メジャー(≒機材にも録音にも金をかけられる)に対するアンチテーゼで「宅録」だったり意図的に古い機材を用いたりと、オルタナ勢にはローファイ志向のバンドも一定数います。
またペイヴメントの登場により、音質の良し悪しは関係なく「意識の低い・やる気のない演奏技法」や「乱雑な楽曲構成」等に対してもローファイという語が使われるようになりました。
インディーロック (Indie Rock)
ガレージロック・リバイバル (Garage Rock Revival)
パンクロック/ガレージロックのガレージロック・リバイバルの項で纏めています。
ポストパンク・リバイバル (Post-Punk Revival)
ポストパンク/ニューウェイヴのポストパンク・リバイバルの項で纏めています。
日本のオルタナ/インディーロックのアーティスト一覧
ロキノン系/邦楽ロック
ロキノンとは音楽雑誌『ROCKIN’ON』、『ROCKIN’ON JAPAN』を指し、これら雑誌が積極的に取り上げるような日本のロックバンドをロキノン系と呼びます。傾向としてはオルタナティヴロックの流れを汲む音楽性や、インディーズで頭角を表したグループ、ロックフェス等に出演するようなアーティスト全般を指して呼ぶことが多いです。またロキノン系ファンの一部による選民思想等を揶揄して「ロキノン厨」と否定的に呼ぶこともあり、蔑称と捉える人も少なからずいます。
最近ではこれらアーティストは「邦楽ロック」とも呼ばれます。「ロキノン系」とは呼び名の違いだけで傾向は概ね似通っていますが、いずれも厳密な定義はなく曖昧です。
特にパンク・ガレージ色の強いロキノン系/邦楽ロックアーティストはこちらをどうぞ。
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