Post-Punk/New Wave

ポストパンク/ニューウェイヴ

ポストパンク/ニューウェイヴってどんな音楽?

 ニューウェイヴは「(パンクムーブメント後の)新しい波」という意味。特定の音楽性を指すものではなく、パンク以降に現れた新しい音楽を総称したものとなります。一方でポストパンクは「パンク後」「パンクの後継者」という意味で、パンクの精神を受け継いで既存の枠組みにとらわれない新しい試みを行うバンド群を指します。
 ポストパンクもニューウェイヴもほぼ同義語ですが、意図的に区別する場合、テクノポップやニューロマンティックなどのシンセサイザー色の強いものをニューウェイヴと呼ぶことが多いです。逆にシンセ色が薄く、鋭利なカッティングを多用するギターや性急で焦燥感を煽る演奏、あるいは内省的な雰囲気があるものなどをポストパンクと呼びます。他にもポストパンク/ニューウェイヴに比較的多く見られる音楽的な特徴として、ゲートリバーブ処理したドラムやアフリカ音楽に影響を受けたパーカッション、ギター以上に目立つリズム隊、ミニマルなフレーズの執拗な反復なども挙げられます。
 

ポストパンク/ニューウェイヴ入門盤5選

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ポストパンク/ニューウェイヴのアーティスト一覧

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ポストパンク/ニューウェイヴの歴史

 本来反体制の音楽だったはずのロックは、テクニック偏重なハードロックやプログレッシヴロックなど、音楽教育を受けたり機材に金をかけたりできる金持ちインテリやベテランの音楽になってしまっていました。オイルショックの不況に喘ぐ英国の若者はこれらの旧来のロックに嫌気がさし、1970年代後半に英国ロンドンでパンクの大流行へと繋がっていきます。これまでの音楽の枠組みにとらわれずに自分たちでやりたいように好きにやる、レーベルも自分で作って自主制作するといった「DIY精神 (Do It Yourself)」を持って、これまで楽器を持ったことのない人も続々と音楽を奏でました。1978年のセックス・ピストルズの解散によりロンドンでのパンク・ムーブメントは廃れますが、その後もパンクのDIY精神を拡張していったのがポストパンク/ニューウェイヴムーブメントです。既存のロックの破壊を目指し、ファンクやレゲエ、アフリカ音楽との融合など様々な試みがなされました。またクラフトワークをはじめとしたクラウトロック(ドイツの電子音楽/実験音楽)も、シンセサイザーの過剰装飾やミニマリズムといったニューウェイヴ特有の音楽形成に大きく影響しています。
 英国ではパンクの大流行からニューウェイヴやポストパンクへと継承され、それが英国を飛び出して他の国々にも波及・影響していきます。特に、グラムロックに影響を受けたニューロマンティック勢(デュラン・デュランやカルチャー・クラブ等)は米国でも人気を博し、1960年代半ばに起きたそれと区別して「第2次ブリティッシュ・インヴェイジョン」とも呼ばれました。なお米国でもニューヨークパンクから発展してトーキング・ヘッズブロンディらが活躍しています。日本でもテクノポップとしてイエロー・マジック・オーケストラが海外進出するなどの活躍を見せています。
 過去のロック(=ベテラン勢)の否定という観点からかヘタクソであることも好まれたようで、ワイヤーのように楽器を持ったことのないド素人集団だったり、ポリスのようにテクニックを持つベテランでありながらもそれを隠して素人を装ったバンドすら出てきました。そのポリスの解散する1984年頃からポストパンク/ニューウェイヴ・ムーブメントは廃れていき、ポストパンク/ニューウェイヴを発展させた多様な音楽を纏める言葉は「オルタナティヴロック」や「インディーロック」という語に置き換わっていくようになります。
 なお2000年代初頭に突如ガレージロック・リバイバルのムーブメントが起こると、それに呼応するように2000年代半ばには「ポストパンク・リバイバル」と呼ばれるリバイバル現象が起こりました。リバイバルムーブメントで活躍するインディーロックバンドもこちらで取り扱います。
 

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