ポストパンクのアーティスト一覧
ポストパンク (Post-Punk)
ゴシックロック (Gothic Rock) / ゴス (Goth)
ポストパンクのサブジャンルであるゴシックロック(またはゴス)は、暗く陰鬱で、そして耽美な音楽を奏でました。ゴシック文学やホラー小説等の非現実的な世界観に影響を受け、それは音楽観だけでなく衣装にも表れており、ゴシックファッションなどサブカルチャーとしての影響も大きいです。
また、ダークウェイヴとかポジティヴパンク(通称ポジパン)とも呼ばれます。後者は、同時代のパンクがより過激で攻撃的なハードコアパンクへと進化し、あまりにも破壊的でネガティブだったことから、「(ハードコアパンクに対して)ポジティブなパンク」とメディアがでっち上げた名称です。音楽的にはポジティブではなくネガティブですが…。
ネオサイケデリア (Neo-Psychedelia)
ポストパンク勢の中でも、1960年代末に流行したサイケデリックロックの要素を取り入れて、幻覚的なサウンドを奏でるバンドをネオサイケデリア(通称ネオサイケ)と呼びます。また、ゴシックロックやポストパンク等に位置づけられるバンドの一部もネオサイケ的なアプローチを取り入れて一大シーンを築き、ドリームポップ/シューゲイザーにも影響を与えています。
ネオアコースティック (Indie Pop / Sophisti-Pop)
通称ネオアコの名で親しまれるこのジャンルは和製英語で、アコギや歪みの少ないギターを中心に、洗練され軽快なロックを奏でるバンドを欧米では「インディーポップ」と呼びます。中でもスミスの影響力は絶大で、この系統は後のインディーロック形成に大きな影響を与えています。またサックスや鍵盤も用いて、ジャズやソウル等を取り入れたオシャレなポップスもネオアコとして括られますが、これらは欧米では「ソフィスティポップ」とも呼ばれます。
ネオアコはおおよそ1980年代半ばくらいまでのバンドを指す語として使われ、それ以降はギターポップとも呼ばれるようになりますが、厳密な区別はなくネオアコ/ギターポップと併記されることも多いです。1980年代後半以降に活躍したバンドはギターポップの項をご参照。
ニューウェイヴのアーティスト一覧
ニューヨークパンク系
ライブハウス「CBGB」を拠点に活躍したニューヨークパンク勢の中でも、ポストパンク/ニューウェイヴに発展して名を馳せたバンド群をこちらに纏めます。
テクノポップ (Synthpop/Electropop)
ドイツのクラフトワークらクラウトロック勢を祖に、ロックと電子音楽を融合して親しみやすいサウンドを展開したジャンルです。なお「テクノポップ」は日本での呼称で、海外だと「シンセポップ」、「エレクトロポップ(エレポップ)」と呼ばれます(米国デトロイト発の「テクノ」というジャンルもありますが、本項とは異なります)。
ニューロマンティック (New Romantics/New Romanticism)
ニューロマンティクスとも呼ばれています。サウンド的にはシンセサイザーを活用したエレクトロポップが主軸となりますが、ビジュアル面に大きな特徴がありました。グラムロックに影響を受けた派手でけばけばしい化粧や、フリルをあしらった中世ヨーロッパ風の衣装などの独特のビジュアルで、MTVも相まって一大ムーブメントとなりました。米国進出を果たして第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンとも呼ばれるほど成功した、ニューウェイヴを代表するジャンルです。
ノーウェイヴ (No Wave)
英国ニューウェイヴの商業的音楽に対抗し、米国ニューヨークのアングラシーンでは前衛的で非商業的な音楽を奏でるバンドが登場。それらバンドがブライアン・イーノ監修のコンピレーション盤『ノー・ニューヨーク』で注目を浴び、ノイズやアヴァンギャルドな実験音楽を奏でるバンド群がノーウェイヴと呼ばれるようになります。そしてノーウェイヴの影響下でソニック・ユースが大成し、ノイズロックやグランジの担い手として活躍していきます。
ニューウェイヴ (New Wave)
ノイエ・ドイチェ・ヴェレ (Neue Deutche Welle)
ノイエ・ドイチェ・ヴェレは「新しいドイツの波」の意味で、ドイツ版ニューウェイヴです。ドイツ語で歌われたパンクやニューウェイヴ全般を指す広い語として使われ、バンドによって音楽性はまちまちです。
オルタナティヴロック/インディーロックにおけるポストパンク/ニューウェイヴ
ポストパンク・リバイバル (Post-Punk Revival)
2000年代初頭に起こったガレージロック・リバイバルに呼応し、2000年代半ば頃に起こったムーブメントです。1980年代のポストパンクバンドと類似する音楽性を持ったバンドが数多く登場し、ポストパンクが再来(リバイバル)しました。ガレージロック・リバイバルとポストパンク・リバイバルによって、当時衰退しつつあったロック界が再燃したため、2000年代の重要なムーブメントとして位置づけられています。
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