🇬🇧 The Zombies (ザ・ゾンビーズ)

レビュー作品数: 1
  

スタジオ盤

Odessey And Oracle (オデッセイ・アンド・オラクル)

1968年 2ndアルバム

 ゾンビーズはイングランド出身のロックバンドで、1961年に結成しました。1964年にシングル「She’s Not There」で大ヒットを飛ばし、その後もいくつかヒット曲を生み出しています。しかし本作レコーディング中に人間関係が悪化して、本作が出来上がる頃にバンドは解散してしまいました。
 本作のメンバーはロッド・アージェント(Key/Vo)、コリン・ブランストーン(Vo)、ポール・アトキンソン(Gt)、クリス・ホワイト(B/Vo)、ヒュー・グランディー(Dr)。メインのボーカルはコリンが担当しますが、他のメンバーもリードボーカルを取ったりコーラス参加しています。サイケを取り入れたポップな楽曲が揃っています。ジャケットアートもサイケ全開ですね。

 「Care Of Cell 44」は跳ねるようにポップな楽曲で、ビートルズにも通じるポップセンス。コリンの甘い歌声に加えてハミングやコーラスワークが心地良く、またメロトロンの味付けも良いですね。「A Rose For Emily」はロッドがリードボーカルを務めます。ピアノだけのシンプルな演奏に優しい歌メロが乗っかります。コーラスが分厚いため音数の少なさが気にならず、聴いていると癒やされます。「Maybe After He’s Gone」は少し憂いのある楽曲。繊細なアコギやピアノが感傷的な気分にさせますが、美しいコーラスに心が救われます。微睡むような「Beechwood Park」は、ドリーミーで気だるい演奏とエコーがかった歌が心地良さを提供。レトロなオルガンが良い。「Brief Candles」はクリスとロッドがリードボーカル。囁くような静かなパートを終えると、賑やかでポップなパートへ。メロディアスな歌をメロトロンが引き立て、ドラムがワクワクとした気持ちにさせてくれます。静と動の対比が心地良い良質なポップ曲ですね。ロッドの歌う「Hung Up On A Dream」はドラマチックな楽曲。ギターが哀愁に満ちたメロディを奏で、メロトロンがドラマチックに引き立てます。楽曲を盛り上げる力強いドラムも魅力的で、名曲だと思います。
 ここからアルバム後半へ。「Changes」はアカペラのコーラスで始まります。バックで静かに演奏しているものの、分厚いコーラスワークを楽曲の主軸に据えています。「I Want Her, She Wants Me」は跳ねるようにリズミカルな演奏がポップですね。ファルセット気味の浮遊感溢れる歌も特徴的です。「This Will Be Our Year」は少し落ち着いたポップなメロディが心地良く、そしてホーンやピアノが優しく楽曲を盛り上げます。サイケ期ビートルズに通じる楽曲のつくりはとても親近感があります。続いて「Butcher’s Tale (Western Front 1914)」はクリスがリードボーカルを担当(ジョージ・ハリスンに似てる気がします)。鍵盤がちょっとサイケじみていて、幻覚的な雰囲気です。「Friends Of Mine」はヘタウマな歌で始まりますが、小気味良いドラムやポップなコーラスワークによって楽しく明るい気分になります。そして最後は名曲「Time Of The Season」。邦題「ふたりのシーズン」で知られるこの楽曲は少し官能的なポップソングで、サビではコーラスの美しさも活きています。印象的なリフや、キーボードソロなど聴きどころ満載です。

 ポップセンス溢れる、色彩豊かな珠玉の楽曲群。キャッチーで心地良くて、聴いていると優しい気持ちになれます。

Odessey And Oracle
The Zombies
 
 
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